[ニュース]津波から2〜3年で回復=宮城・気仙沼の魚介類−湾奥は遅れる・京大や首都大
[2016.12.19] 他の言語で読む : ENGLISH |

東日本大震災の津波が押し寄せた宮城県気仙沼市の舞根湾の内外4カ所で潜水調査を続けたところ、湾内の奥の地点以外は津波から2〜3年で魚介類の多様な種が回復したことが分かった。しかし、津波で土砂が多く積もった湾の奥では海藻類が定着せず、5年たってもハゼ類などしか見られないという。

京都大の益田玲爾准教授や首都大東京の横山勝英准教授らが14日までに、米科学誌プロスワンに発表した。

2011年5月から2カ月に1回、潜水調査を続けている益田准教授は「陸上で火山が噴火した後、森林が再生するまでの年数に比べれば、海中の生物の回復は早い。2年後から漁業も徐々に再開した」と説明。横山准教授は「湾の奥の生態系も川などの自然の働きで回復していくだろう」と話している。

津波から1年目は寿命が短いハゼ類やクラゲ類が多かったが、湾の奥以外で海藻類が復活すると、小さな魚介類が増加。3年目以降にこれらを食べるシロメバルやオキタナゴなどの比較的大きな魚が増え、魚類全体の総重量は5年後に最大になったと推定された。

2〜3年目の夏には、関東沖より南に生息するオオスジヒメジなどの魚が海流に運ばれて来たが、大型魚類が復活すると姿を消した。マナマコは3年目、エゾアワビは5年目から漁獲に適したサイズの個体が増えたため、益田准教授は「漁場を区分けし、取る場所を順番に変えていく方が、長い目で見たら漁獲量が増えるのではないか」と話している。

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

  • [2016.12.19]
この記事につけられたタグ:
関連記事
その他のコラム

ピックアップ動画

最新の特集

バナーエリア2
  • nippon.comコラム
  • in the news
  • シンポジウム報告