[ニュース]忍者の知恵を現代に=「携帯食、災害時も有効」−世界初の研究拠点・三重大
[2017.05.09] 他の言語で読む : ENGLISH | العربية | Русский |

手裏剣片手に城下を駆け抜け、呪文とともに分身を作り出したり、姿を消したり。忍者は、漫画やアニメなどを通じ、国内外で大人から子どもまで幅広く愛されている。三重大は7月、世界初の「国際忍者研究センター」を三重県伊賀市に開設し、「Ninja」の総合的な研究を進める。

同大の山田雄司教授(日本古代・中世史)によると、忍者は戦国時代から江戸時代の終わりごろまで、主君に仕えて情報収集などの隠密活動を各地で行っていた。近年は、人気漫画「NARUTO」などで新たな忍者像も生まれ、海外でも関心が高まっているという。

センターの主な役割は、こうした忍者に関する国内外の情報のデータベース化だ。文献や研究論文だけでなく、小説や映画など関連した作品全てを網羅することを目指す。インターネット上で誰でも閲覧できるようにし、英語でも情報発信する。

忍者の知恵を現代に生かす研究も期待される。同大の久松真・社会連携特任教授は、忍術書を元にいろいろな「忍者食」の素材を調べ、実際に試作して味や携帯性、カロリーなどを調べている。

例えば、江戸時代の「甲州流忍法伝書老談集」に記された「兵糧丸」。氷砂糖やもち米、山芋などが材料で、食べるとニッキの味がし、疲労回復や鎮痛、リラックス効果もあるという。久松特任教授は「防災食や災害時の食事の取り方の参考になる」と話す。

三重大では、甲賀流忍術の継承者で「最後の忍者」として知られ、福井県若狭町で修行に取り組む川上仁一さん(67)も、社会連携特任教授を務めている。

山田教授は「学問としての忍者研究を確立したい。センターはその拠点だ」と説明。文系・理系を問わず、忍者の研究成果を報告し合う「国際忍者学会」の設立も視野に入れ、「国内外に訴えてさまざまなイノベーション(革新)を巻き起こしたい」と意気込んでいる。

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

  • [2017.05.09]
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