[ニュース]核への依存やめよ=禁止条約参加を要請−72回目、長崎原爆の日
[2017.08.09] 他の言語で読む : ENGLISH | ESPAÑOL |

長崎は9日、72回目の原爆の日を迎え、爆心地に近い長崎市松山町の平和公園で、市主催の「長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典」が営まれた。田上富久市長は平和宣言で、7月に国連で採択された核兵器禁止条約の意義を強調。核保有国や核の傘の下にいる国々に核兵器に依存する政策の見直しを求め、日本政府に対しては条約への参加を訴えた。

式典には、被爆者や遺族、安倍晋三首相らが参列し、犠牲者の冥福を祈った。米ロ中など6カ国の核保有国も含め58カ国の代表も参加した。

遺族らが7月末までの1年間で新たに死亡が確認された3551人の名簿を奉納し、犠牲者に水と花輪をささげた。原爆投下時刻の午前11時2分、鐘の音に合わせ1分間黙とう。原爆死没者数は17万5743人となった。

田上市長は平和宣言で、核兵器禁止条約について「『ヒロシマ・ナガサキ条約』と呼びたい」と述べ、歓迎した。核保有国が条約に反対していることも踏まえ、「この条約をいかに生かし、歩みを進めることができるかが、人類に問われている」と強調した。その上で、核保有国などに「核兵器で国を守ろうとする政策」の見直しと核軍縮の義務を果たすよう求めた。

日本政府に対しては、「条約の交渉会議にさえ参加しない姿勢を被爆地は到底理解できない」と批判。「条約への一日も早い参加を目指し、核の傘に依存する政策の見直しを進めて」と訴えた。さらに、憲法の平和の理念と非核三原則の厳守を世界に発信し、「北東アジア非核兵器地帯」構想の検討を求めた。

続いて被爆者代表の深堀好敏さん(88)が「平和への誓い」を読み上げ、安倍首相があいさつ。首相は「核兵器のない世界を実現するには、核兵器国と非核兵器国双方の参画が必要。双方に働き掛けることを通して、国際社会を主導する」と述べたが、広島に続き核兵器禁止条約には言及しなかった。

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

  • [2017.08.09]
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