[ニュース]東芝、日米韓連合と契約=半導体、売却額2兆円−上場維持へ年度内完了目指す
[2017.09.29] 他の言語で読む : ENGLISH |

東芝は28日、半導体子会社「東芝メモリ」を、米投資ファンドのベインキャピタルを軸とする「日米韓連合」に売却する契約を締結したと発表した。売却額は2兆円。各国の独占禁止法の審査を経て、来年3月末までに売却を完了させ、上場廃止となる2年連続の債務超過を回避する。6月28日の株主総会までの契約を目指すと発表後、二転三転した売却交渉がようやく決着した。

日米韓連合は東芝メモリ買収で特別目的会社(SPC)を設立。ベインが2120億円、韓国半導体大手SKハイニックスが3950億円、アップルやデルなど米国企業4社が計4155億円の資金を拠出。東芝の主要取引銀行は6000億円を融資する。東芝が3505億円を再出資、HOYAも270億円を出資し、議決権ベースでは日本勢で過半の50.1%を確保して主導権を握る。SKハイニックスは株式に転換できる社債、米国企業は優先株といった議決権のない形で資金を提供する。

売却により、資本が約7400億円改善し、今年3月末に5529億円だった債務超過を解消できる見込み。ただ、独禁法の審査は半年以上かかるとされ、来年3月末までに当局の承認が得られず、売却が完了しなければ、主要行への追加支援要請が視野に入る。提携先の米ウエスタンデジタル(WD)が国際仲裁裁判所などに売却差し止めを求めており、法廷闘争の結果次第では売却手続きが止まる可能性もある。

政府系ファンドの産業革新機構と日本政策投資銀行は、東芝とWDの係争を懸念しており、訴訟解決後に資本参加する。将来の参加を前提に、東芝が持つ議決権の行使について、一部を指図できる権利を革新機構と政投銀に与え、経営への公的関与を求める。

SKハイニックスは、10年間は社債を株式に転換しても15%を超える議決権は持てず、東芝メモリの機密情報にも10年間はアクセスできない条件が付いた。ベインは同日、東芝メモリの買収に関し、「日本企業としての自主性と独立性を確保する」との声明を発表した。

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

  • [2017.09.29]
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