[ニュース]国・東電に再び賠償命令=原状回復認めず−原発事故、3件目判決・福島地裁
[2017.10.11] 他の言語で読む : ENGLISH | Русский |

東京電力福島第1原発事故をめぐり、福島県や近隣県の住民約3800人が、国と東電に居住地の放射線量低減(原状回復)と慰謝料など総額約160億円を求めた訴訟の判決が10日、福島地裁であった。金沢秀樹裁判長は「事故は回避できた」と述べ、約2900人に総額約5億円を支払うよう国と東電に命じた。原状回復の訴えは却下した。

全国に約30ある同種訴訟で3件目の判決で、国の責任を認めたのは3月の前橋地裁に続き2件目。原告数が最も多い福島地裁の判断は、今後の判決に影響する可能性がある。

金沢裁判長は、2002年7月に政府機関が公表した地震予測の「長期評価」は信頼性が高く、国はこれに基づき敷地高を超える津波を予見できたと判断。安全性確保を命じていれば事故は防げたとし、「02年末までに規制権限を行使しなかったのは著しく合理性を欠く」と述べた。

その上で、原告の7割を占める福島、いわき、郡山各市など自主的避難等対象区域の住民には、国の中間指針(8万円)を超える16万円の賠償を認めた。中間指針の対象から外れた茨城県の一部住民にも1万円を認めた一方、960人は放射線量が低いなどの理由で棄却した。

国の賠償責任は「原子力事業者を監督する2次的なものにとどまる」と指摘。責任の範囲は東電の2分の1と認定し、賠償額は約2億5000万円とした。

原状回復請求については「心情的には理解できるが、民事訴訟としては不適法」と却下した。原状回復までの将来分の請求も認めなかった。

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

  • [2017.10.11]
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