2013年日本ファッションを振り返る

嶋田 有樹【Profile】

[2014.03.27] 他の言語で読む : ENGLISH | 简体字 | 繁體字 | ESPAÑOL | العربية |

「バブル世代」ファッションがブレーク

2013年のトレンドは、「バブル世代」ファッションが本格的にブレークした年だった。肩掛けトップス、クラッチバック、タイトスカート、ノースリーブなどが再登場。ハイウエスト、タックインなど、着こなしも当時を彷彿とさせる。

小物使いのうまさが男女ともに際立ち、ストール、スカーフなどの巻物や、アクセサリー、時計、鞄などコーディネートのプラスαになるものを、スタイルのテイストや自分のキャラクターを壊さずに上手に取り入れている人が多かった。小物は今や脇役ではなく主役級の存在感だ。

以下、2013年の主なトレンドを振り返ってみよう。

ベースボールキャップは“マスト”

野球帽は若い男女の間でマストアイテム。スケータースタイルを取り入れたファッションもトレンドとなり、“キメすぎないことがオシャレ”とされる現代、野球帽は“ハズし”や“抜け”が演出できる最も旬なアイテムだった。

 

復活したストライプ

ニュートレンドとして復活したストライプ柄。パンツのレッグラインをすっきり見せ、手持ちのトップスと重ねるだけで、スリミング効果を発揮できる。また、ボーダーにストライプを合わせるなど、柄を複数組み合わせる新しい着こなしが浸透した。

個性派ヘアカラー

原宿を中心に、多色使いなどの個性派ヘアカラーが急増。ヘアーはスタイルよりカラーで自分らしさを表現する方向へとシフトした。元々は、ロングヘアーの女性が、毛先にかけてグラデーションでカラーを入れるスタイルから始まった流行。

ショップコート

春の本命アウターとして男性を中心にトレンドとなった。ルーツは「ワークコート」で、工場などで働いている人が、急な来客用に作業着の上から羽織るために作られたもの。トレンチコートなどの堅いものよりも、比較的動きやすく、カジュアルに寄りすぎない独特の雰囲気が魅力。

美脚・足長のインヒールスニーカー

普段ヒール靴を履き慣れた女性にも違和感がなく、ショートブーツ感覚で履くことができる。ヒールは3〜9cmほどで、軽くて履きやすく、美脚・足長効果も期待できるのが広まった理由だろう。1万円以下という手頃な価格と豊富なカラーバリエーションも魅力。インヒールスニーカーは全体的に幅広い年齢層で支持されたが、その一方で、原宿だけは厚底シューズが継続して支持されていた。

セレブ男子好みのクラッチバック

以前から少しずつ出始めていたクラッチバックが2013年にはネオトレンドとしてピークを迎えた。印象的なのは「クリスチャン・ルブタン」などラグジュアリーなクラッチバックをもったセレブ男子。クラッチは、エレガントさも出せて、女性も知的で綺麗に見せる効果がある。しかし、モノが少ししか入らず、エコバックを併用している人も多くみかけた。

ネオンカラー、人気はイエロー系

雑誌を中心に春夏のトレンドとしてメディアで大きく取り上げられていた「ネオンカラー」。しかし、派手な色を大胆に取り入れるには勇気とテクニックがいるため、日本人には少々ハードルが高かったようだ。とはいえ、さりげなく靴、靴下、バッグなどの小物に取り入れている人は目立った。特にイエロー系が人気。

オールホワイト/ホワイトパンツ

2013年夏は、オールブラックよりも“オールホワイト”のトータルルックが目立った。上下が異素材で微妙に色みの異なる服をミックスすると、奥行きが出て立体的なスタイリングができる。女性はスキニーやデニムのホワイトパンツ、男性は若干ゆとりのあるスリムなホワイトパンツも多くみられた。トップスがダーク系でもカラフルでも、ホワイトパンツを合わせるとすっきりと見え、上品さとクリーンな印象を与えた。

肩掛けトップス、別名“プロデューサー巻き”

夏から秋にかけて一番印象的だったのが肩掛けトップス。別名「プロデューサー巻き」とも呼ばれるが、ひと昔前のテレビ業界の人たちがよくやっていたスタイル。現在はストール感覚で、様々なトップスを首にグルリと巻いている。肩掛けスタイルは結ぶ人がほとんどだが、あえて結ばず肩に垂らすだけで、コーディネートのワンポイントにしている人もいた。

スウェットトップス

秋冬のトップスといえば「ニット」が常識だったが、2013年は“スウェット”が新定番となった。このトレンドを牽引したブランドは「KENZO」。1990年代にも一時代を築いたKENZOのトレーナーが、まさかの再ブームとなり、男女ともスウェット自体の人気が高まった

最も流行したペンシルスカート

レディスで最も流行したボトムスは「ペンシルスカート」。年間を通じて人気があり、様々な地域で大本命アイテムとして注目が高かった。ペンシルスカートとは、鉛筆のようにほっそりしたシルエットのスカートで、女性のボディラインを強調できるのが特徴。膝丈の長さが新鮮で、どのトップスとも相性がいい。

際立つ日本人のコーディネート力

近年、ブロガーや読者モデルのコーディネート人気に包括される“ハズし”はもちろん、2013年は1年を通じ、リラックスムードや“抜け感”“立体感”のあるスタイリング”などが重要なトレンドとなった。一方では、キレイな色づかいや、シンプルなスタイルにワンポイントを加える上品な装いも多く、ますますコーディネート力が重要になってきている。

メディアの提案するトレンドと実際の街頭でのトレンドの温度差も表れ、メディアの影響力や消費者側の情報源も、これまでとは変わりつつあることを予見させるシーズンだった。

写真提供…日本ファッション協会

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  • [2014.03.27]

日本ファッション協会 企画事業部 情報発信事業 スタイルアリーナ担当ディレクター。大学卒業後、アミューズメント事業を運営している会社に就き、一般企業を経て一般財団法人日本ファッション協会に入社。ファッションサイト「style-arena.jp」を運営している企画事業部の情報発信事業に配属。東京の5地点(原宿、渋谷、表参道、代官山、銀座)にほぼ毎日カメラマン、アシスタントと共に足を運び、オシャレな人を撮るために現場ディレクターとして日々奮闘中。

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