退位の思いにじむ天皇陛下の「お言葉」を読み解く

所 功【Profile】

[2016.09.01] 他の言語で読む : 简体字 | 繁體字 | Русский |

天皇陛下が「象徴としてのお務め」についてお気持ちを表した8月8日のビデオメッセージは、天皇の高齢化に伴う諸問題の対処方法について、ご自身の考えを明確に示したものとなった。その背景と意味を、皇室の歴史に造詣の深い筆者が解説する。

去る7月13日夜、NHKから「天皇陛下“生前退位”のご意向」という驚きのニュースが報じられ、その大部分を引用しながら簡単な解説と私見を加えた拙稿が、当ニッポンドットコムに掲載されたところ、既知・未知の方々からさまざまな反響があった。

その後、天皇陛下ご自身が直接国民に語りかけることで調整が進み、8月8日午後3時に収録済みのビデオメッセージがテレビ放送された。私は当日、NHKの依頼を受けて特別ニュース番組に臨み、次のような所感を述べた。

「本当に陛下が、これまで国のこと国民のこと将来のことを深くお考えになって、この30年近くお務めくださったこと、これを将来にわたり続けるにはどうしたらよいか、考えに考え抜かれて、このようなお言葉になっているのだと思われ、大変心打たれました」

以下、放送された「お言葉」全文を、その背景も提示しながら読み解いていく。

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  • [2016.09.01]

京都産業大学名誉教授、麗沢大学客員教授、皇学館大學特別招聘教授、公益財団法人モラロジー研究所教授(研究主幹)。法学博士(慶応義塾大学)。専門は日本法制文化史。1941年生まれ。内閣官房長官の諮問機関である「皇室典範の改正に関する有識者会議」(2005年)と「皇室制度に関する有識者ヒアリング」(2012年)で意見陳述。著書に『平安朝儀式書成立史の研究』(国書刊行会、1985年)、『皇位継承の在り方』(PHP新書、2007年)、『皇室典範と女性宮家」(勉誠出版、2013年)など。

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