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おもちゃの最新トレンドが詰まった「東京おもちゃショー2013」
動画でおもちゃの動きが分かる!
[2013.09.04] 他の言語で読む : ENGLISH | 简体字 | 繁體字 | FRANÇAIS | ESPAÑOL | العربية |

第6回「東京おもちゃショー2013」には、国内外のおもちゃメーカーが集結し、出展商品は3万件を超えた。日本発のおもちゃトレンドをレポートしよう!

2013年6月、「東京おもちゃショー2013」が、東京お台場の東京ビッグサイトで開催された。国内外のおもちゃメーカー148社が、約3万5000点の商品を出展。一般公開(週末2日間)には、親子連れやおもちゃファンなど、14万人以上が訪れた。

流行を反映させたタブレット型おもちゃ

「日本のおもちゃには4つの特徴がある」

主催する日本玩具協会の津田博専務理事は、そう分析する。そのひとつが「共感を呼んで受け入れられた“流行りもの”やトピックをおもちゃにする傾向が強い」ということだ。2012年は、東京スカイツリーの完成を反映して、おもちゃにもスカイツリーを模したものが多く見られた。

2013年では、タブレットタイプのおもちゃがそれにあたる。大人の間でヒットしたものは、大人のマネをしたがる子供にも気になるアイテムなのだ。

Android4.0を搭載して、インターネットにも接続できるタブレット型おもちゃ「tap me」(メガハウス)は、子供向けとはいえ、本格的なアプリを内蔵。ゲームや電子書籍も楽しめる。アクセスを制限しているので、安心して子供に与えることができる端末だ。

タブレット型おもちゃの「tap me」(メガハウス/写真左)。スマートフォン型のおもちゃ(写真右)もまだまだ人気だ。

「NEXTPETS!」(バンダイ)は、ICチップを埋め込んだTシャツと専用アプリケーションを使って、まるでヒーローやヒロインと一緒に並んでいるかのような写真を撮ることができる。他にもジグソーパズルを完成させてタブレット端末をパズルにかざせば、スペシャル動画を楽しめる「ディズニー ラストピース ジグソーパズル」(テンヨー)など、新たなアイディアで端末を活用するタブレット型おもちゃが注目された。

小スペース型おもちゃに最新技術を投入

第2の特徴は、日本の誇る最新技術がおもちゃにしっかりと活用されていることだ。「おもちゃにも新しいメカニズムを取り入れ、今までにない楽しさを提供している」と津田専務理事は言う。

全長65㎜と昆虫ほどのサイズながら、安定感に優れ、キビキビした動きを見せる無線操縦ヘリ「ナノファルコン」(シー・シー・ピー)などはその典型だ。小型精密機械の部品を活用し、世界最小(ギネスにも認定)のサイズとクオリティの高さを共存させた。

「minimal Zoo じゃれ犬」(タカラ・トミー/写真左)はデスクの上でも遊べる。「マイクロチャージャーシリーズ」(ハピネット/写真右)も場所はとらない。

他にも、8秒の急速チャージで全長20mmの超小型モーターカーがレーンを疾走するレーシングトイ「マイクロチャージャーシリーズ」(ハピネット)、指先サイズの小型犬があちこちチョコチョコ動き回る癒し系トイ「minimal Zoo じゃれ犬」(タカラ・トミー)など、2013年は小型化された商品が数多く出展された。部屋の中や仕事場のデスクスペースといった小スペースでも十二分に楽しめるので、ちょっとした息抜きにも最適だ。

ブロック、パズルが多い日本スタイル

「ブロックやパズルが多い」(津田専務理事)のが日本のおもちゃの第3の特徴だ。対象は子供だけではなく、大人も十分に堪能できる。インテリアとして部屋に飾るのに遜色(そんしょく)のない、細部までこだわったものが多い。

話題となったのは、4mm×4mmという世界最小級ブロックをつなげて細かな部分まで表現できる「ナノブロック」(カワダ)や、城跡を往時(おうじ)の姿に再現させる「城ラマ(Japanese Castle Dioramas)」(お城ジオラマ復元堂)だ。マニアの心をくすぐるような商品構成で、来場者の人気を集めた。

「ナノブロック」(カワダ)にはスターウオーズやキティといったキャラクターものもある。

キャラクターもののおもちゃに子供も大人も夢中

4つめの特徴が「キャラクターものの商品が多い」(津田専務理事)こと。テレビ番組などと連動した商品は相変わらずの人気。今回は、利用者が急増している無料通話メールアプリ「LINE」のスタンプキャラクターも加わり、会場にはいたる所に着ぐるみやコスプレ姿のコンパニオンが登場して、会場を盛り上げた。

1967年の発売以来、約半世紀にわたって女の子の必須アイテムとなっている「リカちゃん人形」。2013年は髪の毛の色が温度で3色のピンク色に変化する「トリプルカラーチェンジ リカちゃん」で、日本おもちゃ大賞のガールズ・トイ部門の大賞を受賞した。「リカちゃんを見ればその時代の流行がわかる」といわれるが、今年は化粧やネイルなど女の子に欠かせない“おしゃれ”路線。ここ数年のペットブームを受けて、リカちゃんハウスに「ペットショップ」も登場した。

「初音ミク」に扮したコラボリカちゃん(タカラ・トミー/写真左)。仮面ライダー・ウィザード(バンダイ/写真右)は男の子の永遠のヒーロー。

男の子向けの仮面ライダーや戦隊シリーズの変身グッズ、一世を風靡した宇宙戦艦ヤマトや機動戦士ガンダムなど、“定番キャラクター”には子供だけではなく、大人の固定ファンも姿を見せ、例年通り、最大級の集客ぶりだった。

「4つの特徴のすべてに共通しているのが大人もターゲットにしていること。それが海外のおもちゃと最も異なる点」と津田専務理事は強調する。「急速な少子化もあって、おもちゃの対象年齢を幅広く設定しているものが多い」。

超目玉はなかったラインナップ

ビールの泡を立ててくれるおもちゃ。

毎年、会場に足を運んでいるという男性ファンからは「今年はコレという目玉がなかったですね」と少々手厳しいコメントも聞かれた。「昨年はビールの泡をつくるキットのような、大人向けの面白いものがあった。今年はマイナーチェンジに過ぎないものが多い感じ」と残念そうだった。

確かに、手堅い人気のキャラクターものや、タブレット端末タイプのおもちゃが幅をきかせる一方で、商品ブースに列をなすような新製品は見られなかった。簡単にヒット商品が生まれるものではないのがおもちゃの世界。津田専務理事は「長い間この世界に関わっていても、何がヒットするかがまったく予測できません。そしてそれが面白いところなんです」と話す。

さらに、2013年の商品がこぢんまりとしていた背景に、2011年3月の東日本大震災の影響もあると指摘した。

「震災直後は『辛いときこそ、子供たちの笑顔が大切』という気持ちの高まりから、2011年度のおもちゃの市場規模は、前年度比で3.1%も伸びた」。12年も同様な傾向が続いた結果、2013年にやや息切れしてしまった可能性があるという。

「それでも、あっと驚く商品を生み続けてきた日本のおもちゃ業界。これまでの技術をさらに進化させ、まったく新しいおもちゃを生み出してくれることは間違いありません」

取材・文=柳澤 美帆

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