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一目で分かる2013年参議院選挙
[2013.09.04] 他の言語で読む : ENGLISH | 简体字 | 繁體字 |

2013年7月21日に投開票が行われた第23回参議院選挙は、与党の自民、公明両党が非改選議員と合わせ参院の過半数を大幅に上回る議席を獲得し圧勝した。その結果、第1安倍内閣における2007年の第21回参議院選挙で生じた、衆参両院で多数派政党が異なるという“ねじれ現象”が解消した。

2013年7月21日に投開票が行われた第23回参議院選挙は、与党の自民、公明両党が非改選議員と合わせ参院(総定数242議席)の過半数(122議席)を大幅に上回る議席を獲得し圧勝した。その結果、第1安倍内閣における2007年の第21回参院選挙で生じた衆参両院で多数派政党が異なるという“ねじれ現象”が解消した。

参議院選挙で何が起きたのか、その結果を図表、グラフなど目に見える形でまとめてみた。

「与党135」対「野党107」

参院選は定数242議席のうち、121議席(選挙区73、比例区48)が改選された。第23回選挙では、与党の自民、公明両党の獲得議席76議席で、非改選議席を合わせ135議席(改選前より32議席増加)となった。

一方、民主党など野党の獲得議席は45議席にとどまり、野党全体の議席数は107議席になった。

この結果、参院の全議席に占める勢力比率は、与党55.8%、野党・無所属44.2%となった。ただし、今回の改選獲得議席の比率だけを見ると、与党62.8%(76議席)、野党37.2%(45議席)で「6対4」という大差に終わった。

  今回 非改選 新勢力 公示前
自民 65 50 115 84
公明 11 9 20 19
維新 8 1 9 3
みんな 8 10 18 13
生活 0 2 2 8
社民 1 2 3 4
みどり 0 0 0 4
改革 1 1 1
大地 0 0 0 1
諸派・無所属 3 1 4 8
共産 8 3 11 6
民主 17 42 59 86

(注) 公示前は欠員5

1人区で自民「29勝2敗」

参院選の与党圧勝の理由については、(1)民主党の凋落(2)野党分裂による競合と足の引っ張り合い(3)投票率の低下―が指摘されている。

中でも、自民圧勝、民主凋落の象徴となったのが1人区で、自民党は1人区(31区)を「29勝2敗」という過去最高の議席を獲得した。敗北した選挙区は、岩手と沖縄だった。

これに対して民主党は擁立した1人区(19区)で全敗した。

なお、今回の選挙では、2012年の改正公職選挙法により、2人区だった福島、岐阜両区が1人区になったため、従来の29区から31区に増加している。

ちなみに、今回の投票率は52.61%で戦後3番目の低さだった。前回の2010年参院選の57.92%より5.31ポイント下回った。

1989年以降の1人区の勝敗

参院選挙 1人区数 与党 野党
1989 26 3 23
1992 26 24 2
1995 24 19 5
1998 24 16 8
2001 27 25 2
2004 27 14 13
2007 29 6 23
2010 29 8 21
2013 31 29 2

2人区での自民・民主の「すみ分け」崩れる

複数区(改選数2~5人)の結果については、自民(18人)、公明(4人)両党の全員が当選した。これに対し、民主党はそれぞれ1議席を確保できるはずだった5人区の東京、4人区の大阪、3人区の埼玉で完敗し、3議席を失った。

また2人区の10選挙区については、2004年参院選以降、3回連続で自民、民主両党が10議席づつを分け合ってきたが、今回はその「すみ分け」構造が崩れ、自民党10に対して民主党7、みんなの党、共産党、日本維新の会が各1という結果になった。

  5人区 4人区 3人区 2人区 合計
選挙区数 1(5人) 2(8人) 3(9人) 10(20人) 16(42人)
自民 2 2 4 10 18
公明 1 2 1   4
民主   1 2 7 10
みんな   1 2 1 4
維新   1   1 2
共産 1 1   1 3
無所属 1       1

第3勢力伸び悩む、共産は15年ぶりに議席増

今後の政界再編のカギを握る第3勢力だが、参院選初挑戦の「日本維新の会」は8議席(選挙区2、比例区6)、「みんなの党」も8議席(選挙区4、比例区4)と善戦したが、全体としては伸び悩んだ。

特に、「みんな」は前回参院選挙の10議席を下回り、比例区での得票数でも今回は475万票(8.9%)と前回794万票(13.6%)を大きく下回った。

「維新」は、比例区得票数で635万票(11.9%)と「みんな」を上回った。両党の比例区の得票数は1110万票で、民主党の713万票を約400万票上回っており、両党の選挙協力が実現していれば、第3勢力は“再編の芽”になっていた可能性がある。しかし、両党は複数区の10選挙区で競合し、実質的に足の引っ張り合をした結果となった。

一方、躍進した共産党は、改選3議席に対して8議席(選挙区3、比例5)を獲得、参院での新勢力は11議席となり、院内交渉団体の地位(10議席以上)を回復した。共産党が国政選挙で議席を増やしたのは15年ぶりのこと。

また、東京、大阪、京都の3選挙区で議席を獲得したが、選挙区での議席獲得は2001年参院選以来12年ぶりのことだった。得票数でも1079万票を獲得、第3勢力の維新、みんな両党を上回った。

  今回 非改選 新勢力 公示前 増加議席
みんな 8 10 18 13 +5
維新 8 1 9 3 +6
共産 8 3 11 6 +5
  比例区 選挙区 合計
比例区得票数 選挙区得票数 得票数合計
みんな 4 4 8
475万票 416万票 891万票 
維新 6 2 8
 635万票 384万票 1019万票 
共産 5 3 8
515万票   564万票 1079万票

改憲勢力、「3分の2」(162議席)に届かず

参院選では、改憲勢力がどれだけ議席を獲得するかが注目されたが、自民、みんな、維新、改革の4党を合わせた、いわゆる“改憲勢力”の総獲得議席数は143議席にとどまり、改憲発議に必要な参院の「3分の2」ラインの162議席には届かなかった。

ただし、与党公明党を加えると、全体の議席は163議席となり、改憲発議ラインは数字の上で超えることになる。しかし、公明党は改憲には慎重な姿勢を示しているため、改憲発議の道はかなり厳しいのが現実といえる。

一方、衆院(総定数480議席)に占める改憲勢力は自民(295)、維新(53)、みんな(18)の3党。その総議席数は366議席で、衆院の「3分の2」の320議席は大きく超えている。公明党は31議席。

ネット選挙、8割が「参考にせず」

参院選では、2013年4月の改正公職選挙法の成立を受け、初めてのインターネットによる選挙運動が解禁された。政党、候補者だけでなく有権者もWebサイトを利用して特定候補の選挙応援を行うことが可能になった。

しかし、メディアによる出口調査によると、ネット選挙が「参考になった」と回答したものは10%前後にとどまり、逆に「参考にしなかった」は8割に上った。ネット利用者が比較的多い若者層でもあまり参考にされていないことが浮き彫りになった。制度の活用についての周知が不十分なことも一因とみられるが、制度自体の改正の必要性も指摘された。

  「参考にした」 「参考にしなかった」 備考
共同通信社 10.2% 86.1% 7月21日出口調査実施
回答者総数7万6836人
読売新聞
日本テレビ系
列各社
11% 80% 7月21日出口調査を共同実施
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