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ディズニーに続け! テーマパーク最新事情
[2015.08.25] 他の言語で読む : ENGLISH | 简体字 | 繁體字 | FRANÇAIS | ESPAÑOL | العربية | Русский |

日本の人気テーマパークといえば、東京ディズニーリゾート(TDR)と大阪のユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)が代表格。入園客数でライバルを圧倒するが、国内にはほかにも数多くのテーマパークがある。さらに新たなコンセプトのテーマパークも開業予定だ。最近の国内テーマパークの話題を探る。

ディズニーの成功でブーム加速

日本国内にある主要なレジャー施設は、テーマパーク、遊園地、動物園、水族館、ミュージアムなど多種多様だ。このうち単なる遊園地ではない、外国の街並みや映画の世界など特定のテーマに沿ったアトラクションを集めた娯楽施設がテーマパークとされる。日本では1983年に開業した東京ディズニーランド(千葉県浦安市)の成功で、そのブームが加速した。

それ以降、佐世保市のハウステンボス(長崎県、1992年)、そのルーツとなった長崎オランダ村(2001年に閉園)、志摩スペイン村(三重県、1994年)、倉敷チボリ公園(岡山県、1997年)、北九州市のスペースワールド(福岡県、1990年)などが各地に誕生。2001年にはUSJが大阪市にオープンした。

“ハリーポッター効果”で勢いづくUSJ

USJは開業以来、弱点とされてきたキッズ層を開拓し、新アトラクションを加え老若男女が楽しめるレジャー施設に進化した。2014年7月に登場した「ハリーポッター」のアトラクションが大ヒットし、15年7月までの1年間の入場者は前年比28%増の1350万人に達した。USJ周辺には新たな高層ホテルも開業予定。勢いづくUSJは新たに沖縄県本部町の「海洋博公園」にもテーマパークを建設する計画だ。

ユニバーサル・スタジオ・ジャパン(USJ)の「ハリーポッター」をテーマにした新エリア(時事)

リピーター客に「新しい発見」提供

開業30周年が過ぎたTDRは、1983年の開業1年目で入園客1000万人を達成して以降、不動の1位を維持している。その後、ディズニーシーも開業し、2014年度の入園者数は3138万人を記録した。人気映画とのコラボや独自の手法で常に入園者らに「新しい発見」を提供し、巧みな演出で「夢とおとぎの世界」を楽しませてくれる。質の高いサービスなど独自のディズニー哲学により、リピーター率9割というのも強さの秘密だ。

日本のテーマパークは世界でも上位

日本の人気テーマパークは、世界の中でも集客力で“最強”を誇る。米国の非営利団体テーマエンターテインメント協会「Themed Entertainment Association(TEA)」がまとめた2014年の世界のテーマパーク入場者ランキングによると、首位のマジック・キングダム(米フロリダ州)に次いで東京ディズニーランドが第2位、東京ディズニーシーが4位にランクインし、USJは前年の9位から5位に急浮上した。中国では2016年春に、上海ディズニーランド(第一期)が開業予定。将来は3つのテーマパークを持つ、アジア最大級のディズニーリゾートになる。

世界のテーマパーク入場者数ランキング(2014年)

1位 マジック・キングダム(米フロリダ) 1933万人
2位 東京デイズニーランド 1730万人
3位 ディズニーランド(米カリフォルニア) 1677万人
4位 東京ディズニーシー 1410万人
5位 ユニバーサル・スタジオ・ジャパン 1180万人
6位 エプコット(米フロリダ) 1145万人
7位 アニマル・キングダム(米フロリダ) 1040万人
8位 ハリウッド・スタジオ(米フロリダ) 1031万人
9位 ディズニーランド・パリ(フランス) 994万人
10位 ディズニー・カリフォルニア・アドベンチャ―(米) 877万人
11位 ユニバーサル・スタジオ・フロリダ(米) 826万人
12位 アイランズ・オブ・アドベンチャー(米フロリダ) 814万人
13位 オーシャン・パーク(香港) 779万人
14位 ロッテ・ワールド(韓国) 761万人
15位 香港ディズニーランド 750万人

*TEA発表資料に基づき、上位15位を編集部作成

テーマパーク“2強時代”と言われる国内では、誘客競争は熾烈だ。大型投資が裏目となり、経営不振に陥ったテーマパークも少なくない。その一方で、旅行会社のエイチ・アイ・エスの支援でV字回復したハウステンボスや、独自色を打ち出し顧客層を絞るなどで善戦する志摩スペイン村など、人気施設も多い。いずれも新施設のオープンや独自のイベント企画、さらに精力的なプロモーションなどが功を奏し、新規入園者やリピーターを増やしている。

スヌーピー、ムーミンのテーマパークも

既存のテーマパーク市場に新規参入する動きもあり、異業種による新型パーク計画も進んでいる。2016年3月には、東京・六本木に「スヌーピーミュージアム」が6カ月の期間限定ながら開業する予定だ。スヌーピーファンの聖地とされるシュルツ美術館(米カリフォルニア州)による世界初のサテライト(分館)になるという。

埼玉県飯能市の宮沢湖畔には2017年の開業をめざし「ムーミン」テーマパークが計画されている。こちらも日本で人気が高いムーミンの原作者の故郷フィンランドにある「ムーミンワールド」以外で初めての試みだ。

ほかにもアジアで2番目、日本では初めての「レゴランド」が名古屋市に建設中。2017年春に開業予定で、運営事業者は年200万人の集客を見込んでいる。

売上高・入場者数とも過去最高に

「日本人はテーマパーク好き」とも言われるが、毎年2500万人を超える入園者があるTDRが特に注目を集めてきた。専門家の調査では、TDLが開園後の1年で1000万人を集めた経済効果は1兆5千億円以上ともいわれ、レジャー産業が国内で一躍脚光を集める契機となった。

経済産業省の「特定サービス産業動態統計調査」によると、2014年度の国内遊園地・テーマパークの売上高は前年度比6.8%増の6289億円。年度で初めて6000億円を上回り、2000年の調査開始以来最高を記録した。

入場者数も、東日本大震災が発生した2011年には若干落ち込んだものの、12年以降は順調に増えている。訪日外国客の増加が追い風になっていることに加え、家計の消費支出額に占める「遊園地入場・乗り物代」の割合が上昇傾向で推移しているという政府の統計データもある。

仕事に疲れストレスの多い日常から隔絶された異空間のテーマパークには、老若男女を問わず人々を引きつける「癒しの力」があるのだろうか。

文・ニッポンドットコム編集部

バナー写真:東京ディズニーランドと東京ディズニーシーの6億人目の入園者にミッキーマウスから記念品が手渡された=2014年4月12日、千葉県浦安市(時事)

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