シリーズ Japan Data
恋愛しない日本の若者:未婚男性の7割「交際相手いない」
国立社会保障・人口問題研究所の調査
[2016.10.21] 他の言語で読む : ENGLISH | FRANÇAIS | ESPAÑOL | العربية | Русский |

18~34歳の未婚者のうち、男性の約70%、女性の約60%は異性の交際相手がいないことが国立社会保障・人口問題研究所が実施した全国調査で明らかになった。5年前に比べ、男性は8ポイント以上、女性は9ポイント以上も増加。「恋愛しない、できない若者」が急速に増えている実態が浮き彫りになった。

この調査は2015年に実施した「第15回出生動向基本調査(結婚と出産に関する全国調査)で、同研究所が9月15日に結果の概要を公表した。独身者を対象にした調査では、無作為に選んだ900調査区に住む18歳以上50歳未満の全ての独身者を対象にし、8754人(有効回収率76.5%)から回答を得た。

男性未婚者の3割が「異性交際望まない」

それによると、「交際している異性はいない」と回答した未婚者の割合は男性69.8%(前回2010年の調査では61.4%)、女性は59.1%(同49.5%)と、いずれも5年前より増加した。また、交際相手を持たず、かつ交際を望んでいない未婚者は、男性で全体の30.2%、女性で25.9%を占めた。

「恋人がいる」と答えた未婚者の割合は、男性が19.7%、女性が27.3%。これも近年は若干減少傾向にあり、若者の“恋愛離れ”をうかがわせる。女性は02年調査(33.1%)、男性は05年(24.3%)がピーク。この10年で、男女とも約5ポイント下がった。

「性経験ない」未婚者の割合も増加

性経験のない未婚者の割合も、2000年代後半から増加傾向にある。下図のように、05年調査を境に男女ともグラフのカーブは反転。また、1990年代に比べ、男女差がなくなっているのも特徴といえる。

年齢別にみた性経験のない未婚者の割合

単位:%

年齢 1992年調査 1997年 2002年 2005年 2010年 2015年
男性
18~19歳 70.9 64.9 64.2 60.7 68.5 72.8
20~24歳 42.5 35.8 34.2 33.6 40.5 47.0
25~29歳 24.8 25.3 25.6 23.2 25.1 31.7
30~34歳 22.7 23.4 23.4 24.3 26.1 25.6
総数(18~34歳) 41.5 35.7 35.3 31.9 36.2 42.0
女性
18~19歳 77.3 68.3 62.9 62.5 68.1 74.5
20~24歳 53.0 42.6 38.3 36.3 40.1 46.5
25~29歳 44.4 34.1 26.3 25.1 29.3 32.6
30~34歳 40.9 28.8 26.6 26.7 23.8 31.3
総数(18~34歳) 56.3 43.5 37.3 36.3 38.7 44.2

一方で、いずれは結婚しようと考える未婚者の割合は男性85.7%、女性89.3%で、依然として高水準。未婚者が結婚したいと思う年齢(平均希望結婚年齢)は男性で30.4歳(前回30.4歳)、女性で28.7歳(同28.4歳)だった。

“失敗するのは嫌”という若者気質

「恋愛しない、できない」若者が増えている原因は何か。一般社団法人日本家族計画協会の北村邦夫理事長は、①若者のコミュニケーション能力不足、②異性交際にお金をかけられないという経済的な理由、③ネット社会の到来、携帯端末の普及――などを理由に挙げる。

「異性と知り合い、付き合いを深めるには、実際には大変な努力が必要。現代の若者は“失敗するのは嫌だ”という気持ちが強く、初めから相手に断られるのを恐れて異性交際をあきらめてしまうケースが多くなっていると感じる。経済的な要因は確かにあり、収入格差によって異性との交際ができる人、できない人という“二極化”が存在する」と指摘している。

バナー写真:バレンタインデーにちなんで、ヒツジの群れでつくったハート形の中に入ったカップル。この「愛の羊文字」は、あらかじめハート形にまかれたエサを約150匹のヒツジが食べることで完成した=2016年2月13日、千葉県富津市のマザー牧場(時事)

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