Japan Timeline

Timeline for February 2015

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「イスラム国」による後藤健二さん殺害、サッカー日本代表のアギーレ監督の解任、西川農水相の辞任など、2015年2月の日本の出来事を振り返る。

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過激派組織「イスラム国」(IS)に拘束されていたフリージャーナリスト、後藤健二さんとみられる男性が殺害される様子の映像がインターネットで公開された。安倍晋三首相は「テロリストは許さない。罪を償わせるために国際社会と連携していく」と述べた。政府は中東への人道支援、非軍事分野に限ったIS対策への支援を継続する方針。

3

日本サッカー協会が、日本代表のハビエル・アギーレ監督を解任と発表。スペイン1部リーグの試合をめぐる八百長疑惑で、スペイン検察当局の告発が受理されたタイミングで決断した。アギーレ氏は昨年8月に代表監督に就任。疑惑については潔白を主張している。

4

一審の裁判員裁判での死刑判決を高裁が無期懲役に減刑した2件の強盗殺人事件の上告審で、最高裁が検察側、弁護側双方の上告を棄却したことが明らかに。裁判員裁判の死刑判決破棄が確定するのは初めてのケース。

5-11

さっぽろ雪まつり」が札幌市中央区の大通公園など3会場で開かれ、世界遺産である春日大社(奈良市)の中門を再現した大雪像のほか、テニスの錦織圭選手やアニメ「妖怪ウォッチ」のキャラクターなど計207基の雪氷像が並んだ。期間中の来場者数は昨年比5万2,000人減の235万人。

「さっぽろ雪まつり」に登場した、映画「スター・ウォーズ」シリーズの大雪像=2015年2月5日、北海道札幌市(時事)

8

キッコーマンの卓上しょうゆ瓶(時事)

キッコーマンの卓上しょうゆ瓶や秋田新幹線「こまち」、ヤマハ発動機のオートバイなどのデザインを手がけた工業デザイナー、栄久庵憲司(えくあん・けんじ)さんが死去した。85歳。

9

安倍晋三首相がタイのプラユット暫定首相と首相官邸で会談し、日本がタイ国内の高速鉄道網を含むインフラ整備で協力していくことで一致。また、中国の海洋進出を念頭に、南シナ海における航行の自由や、国際法にのっとった平和的な紛争解決の重要性も確認した。

財務省が発表した2014年の国際収支状況(速報)によると、貿易や投資による海外との取引状況を示す経常収支は、2兆6266億円の黒字だった。黒字額は前年比で18.8%減少し、比較できる1985年以降で最少。

政府・自民党が、全国農業協同組合中央会(JA全中)の地域農協に対する監査・指導権を廃止する農協改革案を決定。JA側も受け入れを表明した。農協の抜本改革は約60年ぶり。JA全中はこれまで農協法に位置付けられた特別な組織だったが、2019年3月までに一般社団法人に衣替えする。

10

政府は政府開発援助(ODA)大綱を12年ぶりに改定し、「開発協力大綱」として閣議決定した。支援の対象を従来より広げ、非軍事目的であれば他国軍などへの援助を容認したほか、国民所得が一定水準に達した「ODA卒業国」に対しての援助も認める内容。

12

東京都渋谷区が、同性のカップルに「結婚に相当する関係」と認める証明書を発行する条例案を3月の区議会に提出すると発表。性的少数者の権利を守るのが狙いで、こうした制度は全国初。可決されれば4月1日に施行される。15日には東京都世田谷区の保坂展人区長も、同様の施策を検討すると表明した。

16

内閣府が2014年10~12月月期の国内総生産(GDP)速報値を発表。実質成長率が前期比0.6%増、年率換算で2.2%となった。プラス成長は3四半期ぶりで、昨年4月の消費税増税後で初めて。輸出が持ち直す一方、個人消費はそれほど伸びず、発表の数字は事前の民間予想を下回った。

18

日本郵政グループが、オーストラリア物流大手トール・ホールディングスを買収すると発表。総額6200億円でトールの全株式を取得し、6月をめどに完全子会社化する。トール側も合意しており、日本郵政は買収で海外事業の強化をめざす。

22

島根県が条例で定めた「竹島の日」の10回目となる式典が松江市で開催。政府代表として出席した松本洋平内閣府政務官は「竹島は国際法上、わが国固有の領土。平和的に解決するため全力で取り組む」と述べた。韓国外交省の李相徳東北アジア局長は23日、在韓日本大使館の金杉憲治総括公使を呼び、政務官派遣などについて抗議した。

東京都庁前を一斉にスタートするランナーたち=2015年2月22日(時事)

第9回東京マラソンが行われ、男子はエンデショー・ネゲセ(エチオピア)が2時間6分ちょうどで優勝。日本勢では今井正人(トヨタ自動車九州)が2時間7分39秒で7位に入った。出場ランナーは約3万6000人。警備体制は約1万人で、警視庁の警察官64人が「ランニングポリス」として、ランナーとともに走って警戒に当たった。

23

西川公也農水相が、自らが関連する政治団体の献金問題に責任をとる形で辞任。安倍晋三首相は後任に、林芳正前農水相の起用を決めた。第2次安倍内閣での小渕優子経産相、松島みどり法相に続き、政権の閣僚辞任は3人目。

25

安倍晋三首相が今夏に出す予定の「戦後70年談話」について検討する有識者懇談会の初会合が開かれた。メンバーは16人で、西室泰三・日本郵政社長が座長に就任。今後会合を5回程度重ねて8月までに報告書をまとめる見通し。

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