[ニュース]インドでも「Sashimi」を=邦人弁護士が鮮魚店
[2017.05.29] 他の言語で読む : ENGLISH |

【ニューデリー時事】夏の気温が連日40度を超え、鮮度の問題から生魚を食べる習慣がないインド北部で新鮮な刺し身が食べられるようにと、日本人弁護士が首都ニューデリー近郊で鮮魚店「Sashimi Fresh!」を開業した。約2カ月が過ぎて経営は軌道に乗りつつあり、「こつこつ売って、(刺し身や日本食がはやる)時代に備えたい」と意気込んでいる。

この弁護士は東京都出身の西野良和さん(36)。「弁護士として仕事の幅を広げたい」と海外で勤務先を探すうちに、以前旅行で訪れたインドにたどり着いた。その後、現地の友人の職場をつくりたいという思いが強まり、新たなビジネスを考えたという。

海から1000キロ以上離れた首都近郊では生魚を食べる習慣がない。そこで、一緒に事業を始めた日本人すし職人を通じ、魚の硬直を遅らせて鮮度を保つ「神経締め」という技法を南部の漁師に教え、新鮮なまま長距離を運べるようにした。

捕れる魚はタイやイトヨリ、ハタなど。気象条件で漁獲高が安定しないのが悩みの種で、地縁が強いインドで、漁師との関係を取り持つ仲介者を探すのにも苦労したという。

客は日本人駐在員や韓国、台湾人が主。店を訪れた弁護士の遠藤衛さん(31)は「これまでも冷凍の魚は売られていたが高かった。リーズナブルに新鮮な刺し身が食べられるのは魅力」と語った。

経済成長が進み、中間所得層が増えているインドだが、西野さんは北部で刺し身を食べる文化が浸透するには「5年はかかる」とみる。店頭販売に加え、ホテルへの卸売りや、残った身を利用したメニュー開発など、粘り強い取り組みを続けている。

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

  • [2017.05.29]
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