東京は7年連続で4位——世界の都市総合力ランキング2014
[2014.10.09] 他の言語で読む : ENGLISH | 简体字 | 繁體字 | العربية |

森記念財団都市戦略研究所(所長:竹中平蔵・慶応義塾大学教授)は10月9日、世界の主要40都市を対象に都市の総合力を評価した2014年版「世界の都市総合力ランキング」(Global Power City Index =GPCI)を発表した。東京は2008年の調査開始から7年連続で4位となった。1~3位も2013年と変わらずロンドン、ニューヨーク、パリの順だった。

調査は40都市を①経済、②研究・開発、③文化・交流④居住、⑤環境、⑥交通・アクセスの6分野、70指標で評価した。2014年版では新たに、都市における効率性や正確・迅速さ、安全・安心などに着目する都市の「感性価値(人の感性に訴える力)」を試験的にGPCIに組み込んだランキング(GPCI+)も作成した。

世界の都市総合力ランキング 2014

順位 都市 総合スコア
1 ロンドン(1) 1485.8
2 ニューヨーク(2) 1362.8
3 パリ(3) 1292.4
4 東京(4) 1276.1
5 シンガポール(5) 1138.6
6 ソウル(6) 1117.8
7 アムステルダム(7) 1055.5
8 ベルリン(8) 1054.9
9 香港(11) 1012.8
10 ウィーン(9) 1004.3
26 大阪(23) 872.5
36 福岡(35) 747.4

カッコ内は前年順位。日本は東京、大阪、福岡が調査対象

上位4都市の順位は変わらず

総合ランキングで1位を維持したロンドンは総合スコアが1485.8で、2位のニューヨーク1362.8との差を広げた。3位のパリは1292.4で、それを追う東京は1276.1だった。東京は弱みだった「文化・交流」分野で8位から6位に上昇した。これは2013年の外国人旅行者数の大幅な増加などによるもの。また、総合ランキングで上位にあるシンガポール(5位)とソウル(6位)は、いずれも昨年に続いてスコアを上げ、4位の東京との差を縮めた。

都市の「感性価値」を加味すると東京は3位に

都市の「感性価値」を一部加味したランキング(GPCI+)では、東京は総合ランキングで3位となった。これは東京が「公共の場での安心感」、「住民の親切さ」、「国際空港の定時運航率」、「移動の快適性」などの指標で高い評価を得たため。東京が安全・安心面のほか、「おもてなし」の言葉に代表されるようなホスピタリティ、公共交通の正確性で優れていることを示している、と分析している。

東京は2013年に外国人旅行者数が680万人を超え、海外からの訪問者数が向上した。また国際コンベンション開催件数、ユネスコ世界遺産登録、ハイクラスホテル客室数などの指標も東京のスコアを押し上げた。その半面、東京は「市場の魅力」や「交通利便性」などの指標グループで弱みを抱えている。

五輪開催に向けパリを抜く可能性も

ただ、今後は2020年東京オリンピック・パラリンピック開催に向けて都市力向上の取り組みが期待されるため、将来的には総合ランキング3位のパリを抜く可能性がある。東京は五輪開催に向けた準備を通じて、総合的な都市力アップに力を入れ始めている。

調査結果をまとめた市川宏雄・明治大学専門職大学院長は、「ロンドンが2012年からニューヨークを抜いたのは、五輪開催を機に都市としての弱点を克服したため。東京も2020年の五輪開催時点にはホテルの拡充や観光客の増加などの効果が見込めるため、総合順位で3位のパリを抜いてニューヨークに近づくのではないか」と予測している。

日本の都市で東京とともに調査対象となっている大阪は26位(総合スコア872.5、昨年23位)、福岡は36位(同747.4、同35位)でいずれも2013年より順位を下げた。

GPCI指標を都市政策に反映を

「世界の都市総合ランキング」発表は、2008年に開始して以降、今回が7回目。竹中平蔵・森記念財団都市戦略研究所長は、「グローバル化時代は都市競争の時代だが、金融や防災など個別分野での都市比較はこれまでにもあったが、都市の総合力比較はなかった。“日本発”の都市総合力ランキングとして、現在では都市を評価する代表的なグローバルな指標として定着してきた」と指摘。年ごとの都市の変化を見ながら、これを国や自治体が政策に反映させるよう求めた。

  • [2014.10.09]
この記事につけられたタグ:
関連記事
その他のコラム

ピックアップ動画

最新の特集

バナーエリア2
  • nippon.comコラム
  • in the news
  • シンポジウム報告