[ニュース]北方四島で共同経済活動=日ロの法的立場害さず-安倍首相、プーチン氏と合意
[2016.12.17] 他の言語で読む : ENGLISH |

安倍晋三首相は16日午後、ロシアのプーチン大統領と首相官邸で2日目の会談を行った。焦点の北方領土問題を含む平和条約締結に向け、日ロ双方の法的立場を害さない形で、北方四島での共同経済活動に関する協議を始めることで合意した。4島の帰属問題では実質的な進展はなかったとみられる。活動の制度設計は今後の協議に委ねられるが、実現した場合でも、領土問題解決につながるかは不透明だ。会談では、経済・民生分野の協力強化も確認した。

約1時間10分の会談後、両首脳はプレス向け声明を発表した。声明は、択捉、国後、色丹、歯舞4島での共同経済活動に関する協議を開始することが「平和条約締結に向けて重要な一歩になり得るとの相互理解に達した」と明記。共同経済活動の実施は「平和条約に関する両国の立場を害さない」ことに立脚するとした。両首脳の平和条約締結への「真摯(しんし)な決意」も盛り込んだ。

首相は会談後の記者会見で、共同経済活動に関し「特別な制度について交渉を開始することで合意した」と説明。領土問題については「解決にはまだまだ困難な道が続く」と認めた。プーチン氏は「共同経済活動を実現することで平和条約締結に向けた信頼が醸成される」と述べた。

「がっかり」「もう無理だ」=返還言及なく、元島民落胆

16日に終わった日ロ首脳会談で、北方領土返還に関する内容は明らかにされず、今度こそという思いで見守った元島民は「がっかりだ」「2島もだめなのか」と口々に落胆の声を漏らした。

「期待はずれだ」。歯舞群島・多楽島で生まれた武隈聡さん(73)=北海道根室市=は、共同記者会見の内容に「今回こそと信じていたが、歯舞、色丹すらだめとは本当にがっかりだ」と悔しがり、「この先の経済協力が最初の一歩なら解決はいつになるのか」と語気を強めた。

歯舞群島を9歳で離れた中陣さつ子さん(80)=富山県黒部市=は「今回が最後のチャンス。生きている間はもう無理だろう」と失望を隠せない様子で話した。

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

  • [2016.12.17]
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