[ニュース]南スーダンPKO、5月撤収=安倍首相「施設整備に区切り」-治安情勢理由とせず
[2017.03.13] 他の言語で読む : ENGLISH |

政府は10日、首相官邸で国家安全保障会議(NSC)を開き、南スーダンに派遣した国連平和維持活動(PKO)に従事する陸上自衛隊施設部隊を5月末をめどに撤収させる方針を決めた。安全保障関連法で可能となった「駆け付け警護」などの新任務が付与された部隊約350人が撤収する。南スーダンでは昨年以来、治安が悪化していた。

安倍晋三首相は会議後、撤収理由について「南スーダンの国造りが新たな段階を迎える中、自衛隊が担当している首都ジュバでの施設整備は一定の区切りを付けることができると判断した」と記者団に説明した。

国連南スーダン派遣団(UNMISS)司令部への自衛官派遣は継続する。首相は「南スーダンの平和と発展のため、できる限りの貢献を行っていく」と述べ、今後は人道支援や人材育成分野の協力などに重心を移す考えを示した。

南スーダンへの陸自派遣は旧民主党政権下の2012年1月に始まり、道路補修や国内避難民向け施設の整備などを実施。昨年11月には安保法に基づき、新任務付与を閣議決定した。

ジュバでは昨年7月、多数の市民が犠牲になる大規模な武力衝突が発生。隊員の安全確保を不安視する見方も出ていた。ただ、菅義偉官房長官はNSC後の記者会見で「南スーダンの治安情勢は現在も極めて厳しいと認識しているが、ジュバは比較的落ち着いている。活動終了の判断は治安悪化を理由とするものではない」と主張した。

政府は、(1)派遣期間が施設部隊としては過去最長となる5年以上となり、活動実績も過去最大規模となった(2)ジュバの治安改善を任務とする新たなPKO部隊の展開が開始された-ことを考慮。現在の派遣期間が3月末で切れることを踏まえ、現地で作業中の道路整備が終わる5月末をめどに撤収させることを決めた。

南スーダンに派遣した柴山昌彦首相補佐官が9日、同国のキール大統領とUNMISSを統括するシアラー国連事務総長特別代表に陸自撤収方針を伝えた。両氏とも撤収に理解を示したという。

現在派遣中の隊員は陸自第9師団(青森市)を主力とする11次隊で、司令部要員として残るのは4人。自衛隊はアフリカ北東部ジブチを拠点にソマリア沖アデン湾の海賊対処活動に参加しているが、PKO活動への自衛隊の部隊としての派遣はゼロとなる。

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

  • [2017.03.13]
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