[ニュース]水俣条約が発効=国際的に水銀規制
[2017.08.16] 他の言語で読む : ENGLISH | ESPAÑOL | Русский |

水俣病の原因となった水銀の使用や輸出入を国際的に規制する「水俣条約」が16日、発効した。有害金属の水銀は途上国で金の採掘などに使われ、いまだに健康被害が発生している。条約発効により、途上国にも規制の網がかけられ、世界規模で対策が強化されることになる。

条約は2013年に約140カ国・地域が参加し、熊本市で開かれた国連の会議で全会一致で採択された。環境省によると、14日までに世界最大の排出国の中国など74カ国・地域が条約を締結している。

条約は、一定量以上の水銀を含む蛍光灯や体温計などの製造や輸出入を20年までに原則的に禁止。輸出入できる水銀の用途を研究目的などに限定し、人為的な排出を削減する。条約発効後は新たな水銀鉱山の開発を禁じ、15年後には既存の鉱山でも採掘できなくする。

国内では、水銀汚染防止法や廃棄物処理法などで製造や輸出入の規制を強化してきた結果、水銀需要量はピークだった1964年の約2500トンから14年度には5.4トンまで減少している。政府は今後、国内の水銀廃棄物の管理を強化するとともに、途上国への支援を拡充。多くの国が条約を履行できるよう技術や資金の協力を実施する方針だ。

◇ 水俣条約をめぐる主な動き

1956年
熊本県で水俣病を公式確認

1968年
政府が水俣病の原因をメチル水銀と断定

2002年
国連環境計画が水銀汚染に「地球規模の行動が必要」と提言

2010年
条約の交渉開始

2013年10月
熊本市での国連会議で条約採択

2015年5月
国会で条約承認

2015年6月
条約締結に向け国内対策を強化する関連2法成立

2016年2月
政府が条約締結決定

2017年5月
条約の発効要件満たす

2017年8月
条約発効

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

  • [2017.08.16]
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