[ニュース]患者5人の募集開始=目の難病、他人のiPS移植-理研など
[2017.02.07] 他の言語で読む : ENGLISH | العربية |

他人の人工多能性幹細胞(iPS細胞)から網膜細胞を作り、目の難病患者に移植する世界初の臨床研究について、理化学研究所多細胞システム形成研究センター(CDB、神戸市)などは6日、移植を受ける患者5人の募集を始めたと発表した。最初の患者は今年前半に移植手術を行う予定。

臨床研究計画が2日付で厚生労働相の承認を得たことを受け、CDBの高橋政代プロジェクトリーダーらが記者会見した。あらかじめ作製した他人のiPS細胞を使えば、患者本人の細胞から作るより、時間や費用を大幅に削減できる。

募集するのは、視野がゆがみ失明する恐れがある難病「滲出(しんしゅつ)型加齢黄斑変性」の患者。50〜85歳で、他に網膜の病気がないことなどが条件になる。

希望する人は、かかりつけの眼科から治療経過などを添えた紹介状をもらい、神戸中央市民病院に郵送する。検査で適格と判断されれば診療が始まる。月に1度の通院が必要だが、認められれば大阪大付属病院に通うこともできる。

観察期間は移植後1年で、その後3年間追跡調査する。患者への配慮などから手術日や術後の経過はすぐに公表せず、5人目の移植から1年たった段階で公表する方針。

CDBなどは14年9月、滲出型加齢黄斑変性の患者本人の皮膚からiPS細胞を作り、網膜のシートに変化させ移植する初の手術に成功した。今回は京都大iPS細胞研究所(所長・山中伸弥教授)が備蓄している他人のiPS細胞を使うため、移植までの期間は約10カ月から1カ月に、約1億円だった費用は1人数百万〜2000万円程度に減らせるという。

高橋リーダーは「将来的な治療がどんな形になっていくかを決める重要なステップ。緊張感を高めていきたい」と話した。

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

  • [2017.02.07]
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