[ニュース]阿蘇観光、客足鈍く=「被災イメージ払拭を」−交通事情が影響・熊本地震1年
[2017.04.16] 他の言語で読む : ENGLISH |

熊本地震から1年となり、県内の多くの観光地は客足が戻りつつある。しかし阿蘇市は、県内最大の観光名所の一つ阿蘇山を抱えながら回復が遅れている。交通事情の影響だが、関係者は「被災イメージが払拭(ふっしょく)し切れず、訪問先の選択肢から外れてしまっている。道路事情は改善しておりぜひ来てほしい」と呼び掛けている。

阿蘇市観光課によると、市内の宿泊者数は2015年は約78万人だったが、16年は約51万人と大幅減の見込み。うち復興工事関係者が約20万人を占める。

JR豊肥線は現在も一部不通で、熊本−阿蘇間の交通手段として利用できない状態が続いている。車の場合、熊本市から阿蘇市へ向かう国道57号は寸断で迂回(うかい)が必要。昨年12月に俵山トンネルを通る県道ルートが開通し、迂回路の渋滞は解消された。

それでも観光客が目立って増えないことに、阿蘇市観光協会事務局長の松永辰博さん(53)は「阿蘇市への道は渋滞、阿蘇山への道は被災し危険、というイメージが定着してしまったのでは」と懸念する。

阿蘇山頂付近の景勝地「草千里ケ浜」にレストランや売店を構える観光施設「ニュー草千里」は昨年9月に再開したが、月の売り上げは地震前の6分の1程度。支配人の浜本雄一さん(39)は「35人いた従業員を10人ほどに減らした。ツアーバスが来ないので、休日でも売り上げが2万円ほどしかない日もある」と表情を曇らせる。

観光客誘致のため、阿蘇市は海外の旅行会社関係者を招待するなどPRに力を入れる。今年3月には韓国の旅行会社社長を草千里ケ浜などに案内。「魅力が伝わった。熊本空港への定期便が就航すれば、阿蘇旅行の商品を販売したい」との評価を得た。

市観光課長の秦美保子さん(50)は「電車の代わりのバス乗り場を設けたり、迂回路の案内板を道の駅に設置したりなど、被災後の阿蘇周遊についてお客さまに満足いただけるよう取り組んでいる。受け入れ余力はあるので、ぜひ訪れてほしい」と話している。

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  • [2017.04.16]
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