【動画】大鼓奏者 大倉正之助−世界を魅了し、癒す独創的な大鼓の調べ

乙咩 海太 (撮影・編集)【Profile】

[2017.06.21] 他の言語で読む : ENGLISH | 简体字 | ESPAÑOL | العربية | Русский |
鼓は本来、祈願の道具だった。平穏で豊かな暮らしを願って、人々はその自然な音色に耳を傾けてきた。無我の境地で打たれた大鼓の音は、いつの時代にあっても私たちを鼓舞し、癒してくれる。

能は、600有余年の歴史を持つ世界最古の歌舞劇の一つだ。また、その深い精神性から、日本の伝統文化に多大な影響を与えてきた。大倉正之助は、能楽囃子(はやし)大倉流大鼓(おおつづみ)・小鼓宗家15代の長男として、幼少より祖父、父より厳しい稽古をつけられた生粋の能楽師・大鼓奏者である。

同時に、世界初の大鼓ソリストとして、これまでにローマ法皇ヨハネ・パウロ2世に謁見(えっけん)し独奏を披露するなど、世界的な大舞台で「革新的なパフォーマンス」を繰り広げ、観衆を魅了し続けている。

大倉は、世界各地のさまざまな土地を訪れ、異文化・異分野の人たちとの交流やコラボレーションを通じて、「自然に対する畏敬の念」や「生命の躍動感」を伝えてきた。「大鼓の独奏を聴き、この調べを体験した人が、現代の合理主義では割り切ることができない、何か不可思議な力や存在がこの世界にはあることに気づいてもらえたら嬉しい」と言う。

人間は、生存本能だけでなく、常に何かを生み出していこうとするクリエィティブな存在であり、これまでさまざまな文化や芸術を創り出してきた。大倉が打ち出す独特の大鼓もその一つだ。伝統芸能の奥義と現代の音楽感覚が出会うことによって、初めて生まれた「音感世界」である。

nippon.comのために特別に演奏してくれた大倉の大鼓独奏を堪能してほしい。

動画撮影・編集=乙咩 海太
動画撮影=花房 遼
写真撮影=山田 慎二
取材・文=宮崎 幸男
撮影協力=セルリアンタワー能楽堂

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  • [2017.06.21]

写真家。1988年、神奈川県生まれ。2012年、東京造形大学デザイン学部写真専攻領域卒業後、株式会社amana入社。2015年、フリーフォトグラファーとして独立。
http://www.otomekaita.com/

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