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東京での落とし物、19年は現金38億8400万円が警察に届く:拾得物総数は415万件

社会

警視庁によると、2019年の1年間に東京都内で警察に届けられた落とし物、忘れ物は415万2190件(前年比0.3%増)、うち現金は38億8423万円(同1.2%増)だった。

届けられた現金の額は、4年連続で過去最高を更新した。一方、遺失届があった額は84億3952万円で、単純計算すると、46.02%が警察に届けられたことになる。2018年は、この割合は45.7%だった。世知辛く見える大都会だが、まだまだ人々のモラルは健在のようだ。

警察に届けられた落とし物、忘れ物の物品点数は、453万2563点(同0.8%増)に上った。上位品目をみると、最多は免許証やクレジットカードなど「証明書類」の77万4697点で、物品全体に占める割合は17.1%。以下、交通系ICカードや定期券、商品券など「有価証券類」の55万7614点(12.3%)、「衣類・履物類」の49万571点(10.8%)、「財布類」の37万1890点(8.2%)、「傘類」の34万9287点(7.7%)などが続いた。

紛失携帯電話の半数戻る

「落とした」「どこかに置き忘れた」とされた携帯電話は、24万7771点。都内で1日あたり670台余りに上る数だ。一方、拾得物として警察に届けられたのは15万3015点。「落とし主」の元には最終的に、約半数の12万6238点が戻っている。

警察庁によると、届けられた拾得物は、3カ月経っても遺失した持ち主が見つからなければ拾い主に所有権が移る。ただし、その後2カ月の引き取り期間を過ぎると、所有権は拾い主から都道府県に移ることになる。

拾得物の処理状況をみると、警察に届いた現金(38億8423万円)のうち、落とし主に返還されたのは28億4460万円、拾い主に引き渡されたのは5億4014万円、都の帰属になったのは4億9177万円だった。

バナー写真:(makaron/PIXTA)

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