特集 ポップカルチャーは世界をめぐる
指先で色彩を奏でる ロッカクアヤコ
オランダ・クンストハル美術館『Colours in My Hand』展
[2011.10.03] 他の言語で読む : ENGLISH | 简体字 | 繁體字 | FRANÇAIS | ESPAÑOL | Русский |

指先に直接絵の具を付け、下描きなしのキャンバスに色彩豊かな世界を描き出す気鋭のアーティスト・ロッカクアヤコ。国籍、老若男女問わず誰からも愛される作品の数々——その魅力に迫る。

10年程前、東京の公園で、筆を使わずに手で直接段ボールにアクリル絵の具で描き始めた日本人女性がいる。

ロッカクアヤコ、29歳——

日本の若い芸術家の登竜門である村上隆主催のGEISAIへの出品で注目され、その後フランス、イタリア、デンマークなど世界中で個展を開催、高い評価を得た。

彼女は2011年夏、オランダ・ロッテルダムのクンストハル美術館において約2ヵ月にわたる大規模な個展『Colours in My Hand』で多くの人を魅了した。


展示の詳しい模様→
360°パノラマ「ロッカクアヤコ『Colours in My Hand』展」

国籍問わず老若男女に愛される

「小さい頃から落書きが好きでした。でも、ちゃんと描き始めたのは20歳くらい。何か自分で表現できることはないかと探し始めたときに、ポンと始まった感じ。生きていて何ができるかずっと探していて、絵を描いて初めてしっくりきたんです」

初めて描いた絵は覚えていない。絵の具をグチャグチャ塗っていた記憶だけが残っている。手で直接段ボールに描くようになってから、大人や子供の絵が出てくるようになった。その独特の手法はどのようにして生まれたのか——。

「手で直接、絵の具を触って描くのでないと、描いている感じがしないんです。手を使って、身体全体で絵を描いているときが一番楽しい。作品にパワーが宿る気がします。段ボールは、どこでも手に入れられて、軽くて立てかけやすい、という理由から使い始めたんです。使い続けていくうちに、自分に一番合っていると思うようになりました。触ったときのあたたかい感じや破ったときの断面、絵の具の乗り方など、全部が好きで今でも使っています」

ロッカクアヤコの芸術活動はとても衝動的。それが素晴らしい結果を生んでいる。段ボールに描かれた絵は親しみにあふれ、普段ギャラリーに足を運ばない人々にも気軽に手に取って見る楽しさがある。絵を購入して家に飾っている人から「触ると元気になります」と言われたこともある。アヤコの絵は世界中の老若男女、幅広い層に愛されている。

「私は小さい頃の気持ち、原点に戻って絵を描くようにしています。小さい頃は誰でも、何も考えずに一生懸命に絵を描いていた時期があるので、私の絵を見ることでその頃の気持ちがよみがえってくるのではないでしょうか」

 

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