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スタジオジブリの汗と涙の30年間—「ジブリの大博覧会」

文化 Cinema

ポスターやチラシ、未公開資料などの膨大な展示物で、スタジオジブリ30年間の歩みを伝える展覧会はジブリファン必見だ。

『風の谷のナウシカ』(1984年)から約30年間のスタジオジブリの歩みを、公開作品のポスターやチラシおよび制作資料、企画書などの膨大な未公開資料などで振り返る展覧会「ジブリの大博覧会」が7月7日~9月11日に東京・六本木で開催される。ジブリファンなら見逃せない。

展覧会のメインポスター(左 風の谷のナウシカ© 1984 Studio Ghibli・H)と最新作『レッドタートル ある島の物語』のポスター

同展覧会は2015年に愛知、新潟で開催された展示がベースだが、これまでのスタジオジブリ作品に加え、9月17日公開予定の最新作『レッドタートル ある島の物語』関連の展示や、会場となる六本木ヒルズ展望台東京シティビューならではの展望を活かした企画も充実の展示となる。

「ジブリの大博覧会」はジブリが過去30年、どのように作品を伝えてきたのか、「宣伝」を切り口にしているのが特徴でもある。

「ジブリの30年間、お客さんが映画を見る前に目に触れたものは、宣伝のチラシやポスターなどです。僕ら以上にお客さんがアタマのどこかでそれらを覚えているという確信があった」と、ジブリ作品の制作、宣伝を担ってきた鈴木敏夫プロデューサーは言う。「それを展示にしてしまおうと思った。一番考えたのは、(展示には)漏れがあってはだめだということ。展示しているのは2500点余りで、『風の谷のナウシカ』から公開順に並べたりしていません。お客さんのアタマの中のように雑然としている。ナウシカの後に突然『思い出のマーニー』があったり、マーニーの後に『もののけ姫』があったりする。それが面白いと思った」。

過去の作品ポスターや貴重な原画の数々 ©Studio Ghibli

過去作品の中吊り広告や新聞広告など ©Studio Ghibli

当初入場料は2300円(一般)に設定されていたが、開幕2週間前に、鈴木プロデューサーの判断で急きょ1800円(一般)に値下げした。料金変更に伴う前売り券の返金という面倒も辞さないその姿勢に、「スタジオジブリの汗と涙の30年間」をとにかく多くの人に見てほしいという鈴木氏の熱い思いが伝わってくる。

スタジオジブリの内部を再現したコーナー ©Studio Ghibli

未公開資料を含む資料や広告宣伝物 ©Studio Ghibli

【展覧会概要】

名称: ジブリの大博覧会 ~ナウシカから最新作「レッドタートル」まで~ 会期: 2016年7月7日(木)~9月11日(日)*会期中無休 時間: 10:00~22:00 (最終入場 21:30) 会場: 六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー内スカイギャラリー 入場料: 一般 1800円 高校・大学生 1200円 4歳~中学生 600円 シニア(65歳以上) 1500円 お問い合わせ: 03-6406-6652 (六本木ヒルズ展望台 東京シティビュー) 公式サイト: http://www.roppongihills.com/tcv/jp/ghibli-expo/ 公式Twitter アカウント: @ghibli_expo_t

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