天皇陛下のおことば

天皇陛下は3月16日、東日本大震災に際し、国民に向けたビデオメッセージを発表された。常に「国民とともに」という思いを抱かれている陛下のおことばの全文をここに掲載する。

東日本大震災においても、天皇皇后両陛下は国民の生活に心を砕かれてきた。

両陛下は東京電力の計画停電に併せて御所で「自主停電」を行われたほか、被災者のために宮内庁の御料牧場で生産された卵や野菜の提供、那須御用邸の職員用風呂の開放など、前例のない取り組みを実施された。

また、大規模な自然災害が起きるたび、皇后さまとともに被災地を訪問されてきた陛下は、今回の大震災においても、3月30日に福島県からの被災者の避難所となっている東京武道館をご訪問、4月14日には関東地方で津波による被害が大きかった千葉県旭市を訪問されるなど、各地の被災地や避難所をご訪問になっている。

東北地方太平洋沖地震に関する天皇陛下のおことば

平成23年3月16日

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この度の東北地方太平洋沖地震は、マグニチュード9.0という例を見ない規模の巨大地震であり、被災地の悲惨な状況に深く心を痛めています。地震や津波による死者の数は日を追って増加し、犠牲者が何人になるのかも分かりません。一人でも多くの人の無事が確認されることを願っています。また、現在、原子力発電所の状況が予断を許さぬものであることを深く案じ、関係者の尽力により事態の更なる悪化が回避されることを切に願っています。

現在、国を挙げての救援活動が進められていますが、厳しい寒さの中で、多くの人々が、食糧、飲料水、燃料などの不足により、極めて苦しい避難生活を余儀なくされています。その速やかな救済のために全力を挙げることにより、被災者の状況が少しでも好転し、人々の復興への希望につながっていくことを心から願わずにはいられません。そして、何にも増して、この大災害を生き抜き、被災者としての自らを励ましつつ、これからの日々を生きようとしている人々の雄々しさに深く胸を打たれています。

自衛隊、警察、消防、海上保安庁を始めとする国や地方自治体の人々、諸外国から救援のために来日した人々、国内の様々な救援組織に属する人々が、余震の続く危険な状況の中で、日夜救援活動を進めている努力に感謝し、その労を深くねぎらいたく思います。

今回、世界各国の元首から相次いでお見舞いの電報が届き、その多くに各国国民の気持ちが被災者と共にあるとの言葉が添えられていました。これを被災地の人々にお伝えします。
海外においては、この深い悲しみの中で、日本人が、取り乱すことなく助け合い、秩序ある対応を示していることに触れた論調も多いと聞いています。これからも皆が相携え、いたわり合って、この不幸な時期を乗り越えることを衷心より願っています。

被災者のこれからの苦難の日々を、私たち皆が、様々な形で少しでも多く分かち合っていくことが大切であろうと思います。被災した人々が決して希望を捨てることなく、身体(からだ)を大切に明日からの日々を生き抜いてくれるよう、また、国民一人びとりが、被災した各地域の上にこれからも長く心を寄せ、被災者と共にそれぞれの地域の復興の道のりを見守り続けていくことを心より願っています。

 

※このメッセージは宮内庁ホームページで視聴できる。
http://www.kunaicho.go.jp/okotoba/01/okotoba/tohokujishin-h230316-mov.html#h01

東日本大震災に関する天皇皇后両陛下の被災地ご訪問ご日程や宮内庁の対応などは
下記で確認できる。
http://www.kunaicho.go.jp/activity/daishinsai2011/index.html