東日本大震災の発生から40日ほどが経過した被災地を訪れた。4月下旬の岩手県陸前高田市から三陸海岸を南下し、さらに石巻市から仙台市へと、できるだけ海岸線を辿った。
陸地を埋め尽くしていた瓦礫やヘドロの撤去がはじまり、ようやく轍が‶道らしき筋″として蘇生し、電気などライフラインが復旧の兆しを見せていた。
しかしそこは、余震や土砂崩れ、さらには地盤沈下による冠水などの怖れが常につきまとう場所であるのは確かだ。被災地の爪痕はどこも一つとして同じ表情を浮かべていない。そうした悲しみを抱いたままの世界がどこまでも続いていた。

撮影 久山城正