地雷除去団体「ヘイロー・トラスト」と「難民を助ける会」が会見

2025年までに世界から地雷を撲滅しようというキャンペーンの一環で、 6月11日、世界最大の地雷除去団体ヘイロー・トラストの代表ジェームズ・コーエン氏、難民を助ける会の理事長・長有紀枝(おさ・ゆきえ)氏、紛争ジャーナリストのジャイルズ・ドゥーリー氏の3人が地雷廃絶を訴える会見をニッポンドットコムで行った。ドゥーリー氏は2011年、取材中のアフガニスタンで即席爆発装置の被害に遭い、両足と左腕を失ったが、1年半後に取材活動を再開。現在は、イベントなどで自身の体験を語り、地雷除去活動に貢献している。会見でドゥーリー氏は「多くの子どもたちが今でも地雷の被害に遭っている。自分と同じような運命を歩むことを考えるとつらい。地雷のない世界をつくりたい」と語った。

難民を助ける会は長年、アフガニスタン、スーダン、ミャンマー、カンボジアなどで地雷回避教育、地雷被害者への職業訓練を行っている。同会の長理事長は地雷回避教育の重要性について触れ、「地雷のようなものを見つけた場合でも決して自分では触らず、地雷除去専門家に知らせる。万が一、知り合いが地雷被害に遭った場合でも、自分で助けようとするのではなく、まずは専門家に知らせる」など具体的な内容を紹介した。

ヘイロー・トラストのコーエン代表は、これまでの日本政府による地雷除去への貢献に感謝した上で、2025年までに地雷のない世界をつくるという目標達成のために、引き続き日本政府の支援を呼び掛けたいと語った。

記者会見にはメディア関係者らが出席した。

バナー写真:左からドゥーリー氏、モデレーターを務めたニッポンドットコム職員ジェームス・シングルトン、難民を助ける会の長理事長、ヘイロー・トラストのコーエン代表