[ニュース]「中国式白タク」空港で横行=スマホ決済、摘発困難-地道捜査で逮捕・大阪府警
[2017.11.19] 他の言語で読む : ENGLISH | Русский |

日本を訪れる中国人観光客が増加する中、在日中国人が無許可で送迎する「中国式白タク」が空港や観光地で横行している。国内業者の利用客を奪うだけでなく、安全面の問題もあり、大阪府警は違法なタクシー営業をしたとして、道路運送法違反容疑で10月末に中国籍の男4人を逮捕するなど、取り締まりに乗り出した。予約から決済までインターネット上で行われるため摘発が難しく、逮捕は極めて珍しいという。

11月上旬、関西空港。一般車の乗降場に、中国式白タクとみられるミニバンの列があった。観光客8人が到着すると、待ち受けた運転手がスーツケースを次々積み込み始めた。車は8人乗り。荷物もあふれんばかりで、乗り切れなかった2人は不満げに正規のタクシー乗り場に向かった。

中国式白タクは、中国などの業者に登録した在日中国人が、自家用車などで観光客を送迎する仕組み。観光客はスマートフォンのアプリに時間や目的地の予約を入れ、仲介業者らが登録運転手にあっせんする。言葉が通じる上、割安で人気というが、運転手は乗客を運ぶのに必要な2種免許がなく、事故時の賠償にも不安がある。降車場所など交通マナーをめぐるトラブルもあるという。

決済まで事前にスマホで完結するため、運転手が「友人を乗せている」と主張すれば見分けが難しく、摘発は困難だった。府警が逮捕したリーダー格の男(28)も同様の主張で否認した。

沖縄県警が1件摘発した時は別の事件で押収した資料を基に逮捕したが、府警は関空を出発する車を追跡。繰り返し大阪市内のホテルなどに客を運んでいることを裏付け、逮捕にこぎ着けた。

府警は6日にも関空で取り締まりを行い、白タクが疑われる車10台を確認。旅行客にも利用しないよう呼び掛けた。

ただ、欧米や中国では配車アプリを使い、登録した一般ドライバーが自家用車で他人を送迎する「ライドシェア」が普及している。日本では白タク行為に当たる可能性があるが、2020年東京五輪・パラリンピックに伴う需要を見込み、導入を求める意見も強い。

国土交通省は中国式白タクに有効な対策を取れておらず、ライドシェア導入にも「慎重な検討が必要」と及び腰。日本側の対応が追い付かない側面もあると言えそうだ。

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

  • [2017.11.19]
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