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[ニュース]「出口戦略」最大の課題=黒田日銀2期目
[2018.02.12]

政府は4月に任期が切れる日銀の黒田東彦総裁を再任する方針を固めた。2期目を迎える黒田総裁にとって、現在の任期中に実現できなかった2%の物価目標を達成し、大規模金融緩和から抜け出す「出口戦略」が最大の課題となる。ただ世界的な株価下落など金融市場が不安定な状況で、金融政策の正常化は容易ではない。

「2%の物価目標を変更する必要があるとは全く考えていない」。黒田総裁は1月の記者会見で、物価目標の早期実現を掲げた政府・日銀の「共同声明」を今後も維持する考えを強調した。

黒田総裁は就任直後の2013年4月に「異次元の金融緩和」を導入し、当初は2年で2%の物価上昇の実現を目指した。その後、達成時期は6度も先送りされ、すでに2期目入り後の「19年度ごろ」にずれ込んでいる。

今回の正副総裁人事をめぐっては、安倍晋三首相の経済ブレーンの一部から、黒田氏は目標未達の責任があるとして、「人心一新を図るべきだ」との批判も出た。

これに対し、安倍首相は「黒田総裁の手腕を信頼している」と一貫して評価しており、総裁続投により現在の大規模緩和は当面継続される見通しだ。ただ、低金利の長期化で銀行は利ざやが縮小し収益が悪化、年金基金や生命保険会社では運用難に直面する。日銀内でも緩和の副作用を警戒する声が増えている。

金融政策の正常化の条件となる2%の物価上昇には、さらなる賃上げが不可欠だ。しかし、ここにきて株価が急落し、円高圧力もじわりと強まっている。ある日銀幹部は「春闘を控え景気の先行きに不安が広がれば賃上げムードに水を差す恐れもある」と憂慮する。2期目の黒田日銀は視界不良のスタートとなりそうだ。

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

  • [2018.02.12]
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