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新竹駅~開業105周年を迎えるターミナル建築

片倉 佳史【Profile】

[2018.04.07]

台湾の北西部に位置する新竹市は台湾を代表する産業都市の一つである。古くは清国統治時代から台湾北西部の中枢として発展し、日本統治時代は新竹州の州都となっていた。今回は3月31日に完成105周年を迎える新竹駅について紹介したい。

清国統治時代に始まった駅の歴史

新竹の玄関口となっているこの駅舎は壮麗な風格をまとった建物である。各所に精緻な装飾が施され、それらの一つ一つがすっきりした雰囲気を醸し出している。まさに街のシンボルと呼ぶにふさわしい存在で、少し離れた場所から眺めると、その壮麗さがより深く感じられる。

新竹駅が開業したのは1893年10月30日。清国統治時代にさかのぼる。基隆(きいるん)を起点に敷設された鉄道は、まず台北までの区間が開通し、その後、新竹まで延伸開業した。日本統治時代に入った時点では新竹が終着駅だった。

この頃の新竹駅は日干しれんがを用いて造られた建物だったという。14坪(46.2平方メートル)という小ささで、駅というよりは「乗り場」という雰囲気だった。しかし、台湾が日本の統治下に入ると、台湾総督府は大規模輸送機関として鉄道を重視し、島の南北を結ぶ縦貫鉄道の敷設を急いだ。

余談ながら、96年6月15日には台湾総督府始政1周年の記念式典に参列するために台湾を訪れた内閣総理大臣・伊藤博文と海軍大臣・西郷従道、そして台湾総督の桂太郎が新竹を訪れており、この駅に降り立っている。

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  • [2018.04.07]

台湾在住作家。1969年神奈川県生まれ。早稲田大学教育学部在学中に初めて台湾を旅行する。大学卒業後は福武書店(現ベネッセ)に就職。1997年より本格的に台湾で生活。以来、台湾の文化や日本との関わりについての執筆や写真撮影を続けている。分野は、地理、歴史、言語、交通、温泉、トレンドなど多岐にわたるが、特に日本時代の遺構や鉄道への造詣が深い。主な著書に、『古写真が語る 台湾 日本統治時代の50年 1895―1945』、『台湾に生きている「日本」』(祥伝社)、『台湾に残る日本鉄道遺産―今も息づく日本統治時代の遺構』(交通新聞社)等。オフィシャルサイト:台湾特捜百貨店

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