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データで検証・中国観光客、早くも百万人突破、大事な大事なお客様

経済・ビジネス 文化

中国からの観光客を中心とする「訪日中国人」(ビジネス、留学、親族訪問を含む)の数が今年上半期だけで100万人の大台を突破し、今年は過去最高を記録する見通しとなった。しかも、旅行費用もダントツでトップ。中国人観光客はわが国にとってますます大事なお客さまになってきている。

訪日中国人の旅行支出は1人21万円

日本政府観光局(JNTO)の統計によると、訪日中国人の数は2012年9月11日の日本政府による尖閣諸島(中国名・釣魚島)国有化と激しい反日デモで大幅に減少。同年10月、6万9713人と、前月の12万1673人から半減。前年同月比で34.3%減少し、以来11ヵ月にわたってマイナスを続けた。しかし、尖閣諸島国有化騒ぎから1年が経過し、反日感情も収まってきたことなどから、昨年9月に28.4%増とプラスに転じ、今年1-6月では100万9200人と、前年同期比で88.2%アップした。

また、中国人観光客のカネの使いぶりは、他の国や地域を圧倒しており、国土交通省観光庁のサンプリング調査(対象は6600人)によると、今年第2四半期(4-6月)の訪日外国人の1人当たりの旅行支出は平均14万3942円だったのに対し、中国人は21万1784円で、中国人の購買力の旺盛さがみてとれる。同期間の訪日中国人の数は53万1258人で、前年同期比89.2%も増えた。この結果、国・地域別の旅行消費額は中国がトップで、1125億円(全体の23.1%)。次いで台湾(931億円、同19.1%)、韓国(454億円、同9.3%)、米国(416億円、同8.5%)、香港(327億円、同6.7%)の順になっている。

中国人の“爆買い”は1人で13万円

このサンプリング調査によると、訪日中国人1人当たりの買い物金額は13万0293円。調査対象となった19カ国・地域の平均5万4900円を大きく上回っている。2位はタイで5万9279円、3位がベトナムの5万8726円。欧米諸国は意外に低く、5万円を超えた国はなく、米国に至っては2万9425円だった。

中国人購入者1人当たりの平均支払い額は、カメラ・ビデオカメラ・時計の場合、8万4755円。服(和服を除く)・かばん・靴は5万7474円、電気製品が5万3479円、化粧品・香水が3万4683円、医薬品・健康グッズ・トイレタリーが2万7510円。これを米国人のケースでみると、カメラ・ビデオカメラ・時計が1万8097円。服(和服を除く)・かばん・靴が1万9440円、電気製品が1万7800円、化粧品・香水が8412円、医薬品・健康グッズ・トイレタリーが3700円。これをみると、「中国人観光客が東京・秋葉原の家電量販店に大挙しておしかけ、“爆買い”している」という話もうなずける。

メイド・イン・ジャパン炊飯器が飛ぶように売れる

このため、大手家電量販店はいずれも都心の大型店に中国語のできるスタッフを配置して対応しており、売り場では中国語が飛び交っている。特に、中国の大手家電量販店チェーン、蘇寧電器の傘下に入った秋葉原のラオックスは今や顧客の7割が中国人といわれている。池袋、新宿などに大型店舗を展開する日本の大手ビックカメラの関係者によると、中国人観光客に人気の売れ筋商品はカメラ、腕時計、タブレットPC、炊飯器等の調理家電、美顔器等の美容家電などで、「高級一眼カメラと炊飯器は飛ぶように売れている」という。

これらの商品は中国でも購入できないわけではないが、何故、わざわざ日本で買っていくのか疑問が残る。そこで、中国人に聞いてみた。

「メイド・イン・ジャパン、即ち、日本の商品が欲しいからで、日本で買って帰り、お土産として渡したら、それがメイド・イン・チャイナでがっかりされたという、笑うに笑えないケースも起きています。カメラやレンズにしても、高級品はメイド・イン・ジャパンで、数十万円かけて買ってかえる人もいます」

“百均”も観光ルートに

中国人観光客が日本で買い物する理由は日本商品の品質が高く、偽物が極めて少ないためで、東京・銀座の高級ブランドショップはいつも中国人で賑わっている。しかし、最近は、ブランド商品を扱う「東京近郊の大型アウトレットにまで足を伸ばす中国人観光客も出てきている」そうだ。また、日本の「100円ショップ」(百均)も中国人観光客に大人気で、観光ルートに組み入れる旅行社もでてきている。

勿論、中国にも日本の「100円ショップ」ならぬ「十元店」が次々にできているが、「商品の質は日本の方が圧倒的にいい」からだという。商売は信用が第一。これを忘れてはならない。

カバー写真=炊飯器を見る中国人観光客(写真提供:時事通信フォト)

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