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男性の4人に1人は結婚しない人生 : 90年代以降未婚率急上昇

社会

50歳になるまで一度も結婚せず独身のままでいる人の割合「生涯未婚率」が90年代以降、急上昇している。非婚・未婚の増加は少子化に拍車を掛け、将来的には、身寄りのない独居老人の増加につながる可能性もある。

50歳になるまで一度も結婚せず独身のままでいる人の割合「生涯未婚率」が上昇を続けている。「家庭を持ってこそ一人前の大人」と言われ、結婚するのが当たり前だった時代には男女ともに1%台と低水準だった。それが、2015年の国勢調査では、男性の生涯未婚率は23.4%となり、4人に1人は結婚しない人生を送ることになる。

生涯未婚率が急激な上昇に転じたのは1990年代以降だ。1985年の男女雇用機会均等法の制定をきっかけに女性の経済的な自立が進んだことや、社会の価値観が多様化し、結婚しない生き方が選択しやすくなったことなどが背景にあると考えられる。その一方で、非正規雇用の増加など雇用が不安定化していることや、人間関係の希薄化など社会のひずみが影響しているとの指摘もある。

非婚・未婚の増加は少子化に拍車を掛け、将来的には、身寄りのない独居老人の増加につながる可能性もある。「結婚する、しない」は個人の選択とはいえ、社会にとっても、大きな課題であることは間違いない。

バナー画像:ミカエル / PIXTA(ピクスタ)

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