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共働きなのに家事は妻のワンオペ : 社会生活基本調査

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女性の社会進出が進んでも、「家事は女性」という社会的役割分担は一向に変わらない。

総務省が2017年9月に公表した社会生活基本調査によると、子どもがいる共働き世帯の妻の家事関連時間は1日当たり4時間54分に対し、夫は46分と6.5倍もの開きがあった。同調査は5年ごとに実施している。20年前と比べて夫の家事時間は20分から46分へと倍以上にはなったが、妻の家事時間との開きは依然として大きい。女性の社会進出は進んでいるものの、夫婦の役割分担は一向に変わらず、家事負担が女性に偏っていることが改めて浮き彫りになった。

このように女性に家事負担が偏った状況は、飲食店などで深夜帯に全ての業務を1人の従業員がこなす「ワンマンオペレーション」になぞらえて、「ワンオペ家事」「ワンオペ育児」などと呼ばれる。ブラック企業さながらの女性にとっての過酷な環境が「2人目の壁」となり、少子化を助長する一因となっている。また、長期の育児休業を取得したり、時短勤務制度を利用したりするのも女性に偏っており、企業内で女性がキャリアアップするのを阻害しているとの指摘もある。

バナー画像:cando / PIXTA(ピクスタ)

少子化 夫婦 ワンオペ