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高齢化する刑務所 : 3食と寝る場所が約束されたセーフティネットに
[2018.05.17]

全国の刑務所で高齢の受刑者の割合が増加している。生活苦から、刑務所に入るために、犯罪を繰り返す高齢者もいる。

全国の刑務所で高齢の受刑者の割合が増加している。かつては犯罪を起こすのは分別のない若い世代で、家族を持ち、年齢を重ねるにつれて、反社会的行動はとりづらくなると考えられていた。実際、30年前の1976年は受刑者の60歳以上比率は2.5%だった。ところが、2017年版犯罪白書によると、全受刑者2万467人のうち60歳以上の受刑者は3750人で、全体の18.3%を占めている。

高齢受刑者の罪名別構成比は男女ともに窃盗がトップだが、特に、女子の場合88.4%と際立って高い。生活苦から万引きを繰り返し、3食と寝る場所が保障された刑務所に舞い戻るために、出所後ほどなくして同じ罪を犯す高齢者も少なくないという。刑務所が一種のセーフティネットになっているともいえる。

法務省は、2015年に実施した調査で、全国の60歳以上の受刑者のうち認知症傾向がある人が約1300人いると推計。刑務官による生活介助や飲み込みやすいペースト食の準備など高齢受刑者の増加に伴う現場の負担も増えている。2019年度から新たに刑務所に入る60歳以上の受刑者に対し、認知症の簡易検査を実施、認知症が疑われる場合には、医師の診察を受けさせる。早期発見により治療の機会を確保し、出所後の社会復帰をしやすくするのが狙い。

バナー写真 : PIXTA(ピクスタ)

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