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勝利の瞬間までトイレは我慢?:サッカーW杯コロンビア戦、試合中の水使用量

社会

サッカーワールドカップの日本対コロンビア戦の夜、多くの人がテレビにかじりついて試合を見守っていたことが東京都水道局が公表した水道使用量のデータから分かる。

「奇跡の瞬間をこの目で見届けたい!」――そんな思いが、テレビの視聴率だけでなく、水道使用量にも表れていた。

水道使用量は、通常は夕食時間帯が終わると、深夜帯に向けて緩やかに減少していく。ところが、サッカーワールドカップ(W杯)ロシア大会で、日本代表が初戦のコロンビア戦に勝利した6月19日の東京23区の水道の使用量は激しく乱高下した。

試合開始前は平均よりも水使用量が増えており、テレビ観戦に備えて食事やトイレなどを早めに済ませた人が多かったことがうかがえる。試合が始まると水道使用量は平均を下回るが、前半戦終了後のハーフタイムになると一気に上昇。

1対1の同点で迎えた後半戦が始まると使用量はジワジワと低下。後半28分に大迫勇也選手がゴールを決めて日本がリードすると水道使用はさらに減った。「勝利の瞬間を見届けるまでは、トイレになんて行っている場合ではない」という人が多かったのだろう。ビデオリサーチ社によると、関東地方でのコロンビア戦の平均視聴率は48.7%で、勝利が決まった前後の午後10時52分と53分に瞬間最高視聴率の55.4%を記録。水道使用量も勝利の瞬間が最も落ち込んだ。

試合終了後は一気に増え、その後も平均を上回って推移していたのは、勝利の余韻にひたって夜更かししていた人が多かったからだろうか。

こうした変化は、W杯や五輪の人気競技がテレビ中継される時に起こる現象だという。都水道局では、刻々と変化する水使用量を監視し、常に安定した水量・水圧になるよう、きめ細かな調整をしているという。

バナー写真:コロンビア戦に勝利し選手らと喜ぶ西野朗監督。このあたりまで、水道使用量は落ち込んでいた。(時事)

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