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日本の女性閣僚
[2018.07.20]

日本初の女性閣僚は、1960年7月、第一次池田勇人内閣の厚生相として入閣した中山マサ氏だった。それから60年近くが経ったが、国会における女性の政治的地位はいかに?

ダボス会議などを主催する「世界経済フォーラム」が2017年11月に発表した男女平等度世界ランキングで、日本は144カ国中114位と低迷。前年より順位を3つ落とした。ランキングは「経済」「教育」「健康」「政治」の4項目で平等度を点数化しており、特に足を引っ張っているのが「政治」だ。女性議員比率は129位、女性閣僚比率は88位だった。

2017年世界平等度ランキング

項目 順位 得点
総合 114 0.657
経済 114 0.580
労働力への参加 79 0.781
賃金の平等度 52 0.672
議員、上級公務員、管理職 116 0.142
専門職、技術職 101 0.654
教育 74 0.991
識字率 1 1
初等・中等教育 1 1
高等教育 101 0.926
健康 1 0.98
政治 123 0.078
女性議員比率 129 0.102
女性閣僚比率 88 0.188
女性元首在任期間 69 0

世界経済フォーラム公表資料より引用(一部抜粋)
点数は「1」に近づくほど平等度が高く、「0」に近づくほど不平等

過去の女性閣僚の歴史を振り返ってみると、1960年7月、第一次池田勇人内閣の厚生相として入閣した中山マサ氏が1人目。62年7月には第二次池田内閣で近藤鶴代氏が科学技術庁長官として2人目の女性閣僚となった。その後、22年のブランクを経て第二次中曽根改造内閣で環境庁長官に女性が就任。女性が複数入閣したのは89年の海部俊樹内閣が初めてだった。98年7月に発足した小渕恵三内閣以降は少なくとも1人の女性閣僚が存在している。これまで、女性閣僚が最も多かったのは、2001年4月発足の第一次小泉内閣と、14年9月発足の第二次安倍改造内閣の5人。

女性が就く閣僚ポストには偏りがある。圧倒的に多いのは環境相(2000年までは環境庁長官)で、過去に9人の女性が就任した。次いで、法務相が6人。01年の省庁再編以前は科学技術庁長官、環境庁長官、経済企画庁長官など「大臣」よりもやや格落ちの「長官」ポストが女性閣僚の定位置でもあった。

最近は、内閣府の特命担当相として入閣するケースが多い。「少子化担当」「男女共同参画社会担当」「女性活躍推進担当」「消費者・食品安全担当」など、重要なテーマではあるが、比較的、軽量なポストだ。

一方で、内閣の中で「重要閣僚」と呼ばれるポストに女性が就くことは少ない。これまで一度も、女性が就任したことがないのは財務相(大蔵相含む)、農林水産相(農林相含む)の2つ。第二次安倍改造内閣で、初の女性経産相が就任したが、政治資金規正法違反問題で2カ月足らずで辞任。厚生労働相、外務相も過去に2人ずつしか経験者がいない。

ただ、そもそもの原因は、女性議員の少なさにある。2017年10月の衆院選(定数465人)では209人の女性が立候補し、小選挙区23人、比例代表24人の計47人が当選した。衆議院全体に占める女性比率は10.1%。これまでに最も女性議員が多かったのが09年の衆院選での54人当選で、比率は11.25%。女性議員が少ないために、政治家としての経験を十分に積まないうちに閣僚に起用されることも多く、軽量ポストにならざるを得ない側面もある。

18年5月には女性の政界進出を進めるため、男女の候補者数をできるだけ均等にするよう政党や政治団体に求める「政治分野における男女共同参画推進法」が成立、施行された。罰則を伴わない努力義務であるだけに、各党の本気度が試される。

バナー写真 : 第4次安倍内閣発足後の初閣議後に記念撮影に臨む閣僚ら。女性閣僚は野田聖子総務相と上川陽子法務相の2人。(2017年11月1日、時事)

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