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ギャンブル依存疑い320万人:パチンコ・パチスロに月5.8万円!?
[2018.07.31]

カジノを中心とする統合型リゾート(IR)の運営ルールを定めたIR実施法が2018年7月成立した。日本初となるカジノの開業は2020年代半ばと見られているが、まずはパチンコ・パチスロ依存症問題に取り組む必要がありそうだ。

厚生労働省がギャンブル依存症の実態把握のために実施した調査によると、生涯でギャンブル依存症が疑われる状態になったことがある人は成人の3.6%と推計。国勢調査のデータに当てはめると約320万人に相当する。最近1年間に依存症が疑われる状態だった人は0.8%で、計算上では約70万人となる。

調査は、国の助成を受けて国立病院機構久里浜医療センター(神奈川県横須賀)が担当し、2017年5~6月、全国300地点の住民基本台帳から無作為に抽出した20~74歳の男女1万人を対象に行い、うち4685人の面接調査で有効回答を得た。

過去にギャンブル依存症が疑われる状態になった人は158人(3.6%)。男女別では、男性6.7%、女性は0.6%と男性が圧倒的に多い。お金を費やした対象はパチンコ・パチスロが最多で、123人(2.9%)だった。

直近1年間に限って依存症が疑われたのは32人(0.8%)だった。男女別では、男性1.5%、女性0.1%。平均年齢は46.5歳で、最もお金を使ったのはやはりパチンコ・パチスロ(26人)が突出して多かった。過去1年以内の賭け金は、平均で1カ月5万8000円(中央値は4万5000円)に上っていた。

警察庁の調査によると、パチンコホール店舗数の減少傾向は止まらず1996年から21年連続のマイナス。その一方で、遊技機の設置台数はパチンコ機が微減傾向、パチスロ機が微増傾向で、全体としてはほぼ横ばい。店舗が大型化しているとみられる。

世界主要国で生涯を通じてギャンブル依存症が疑われる状態になったことがある人の割合は、日本の3.6%に対し、オランダ1.9%、フランス1.2%など。調査年や対象数が異なるため、単純比較はできないが日本の割合の高さは際立っている。

ギャンブル依存症が疑われる人の割合

日本 3.6
オランダ 1.9
フランス 1.2
スイス 1.1
カナダ 0.9
イタリア 0.4
ドイツ 0.2

国立病院機構久里浜医療センター 樋口進院長調べ
(調査時期、調査対象人数は国ごとに異なる)

安倍政権が「成長戦略」の一つとして掲げてきたカジノ解禁を含む統合型リゾート施設(IR)の運営ルールを定めたIR実施法が2018年7月20日成立。それに先立つ形で同月6日にはギャンブル依存症対策法が成立している。日本初となるカジノの開業は早くても2020年代半ばと見られている。しかし、それ以前に、パチンコ・パチスロ依存者対策に着手する必要がありそうだ。

バナー写真 : PIXTA

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