ワーキングマザー、初の7割超に:正規雇用は狭き門?
社会
ワーキングマザーの比率が初めて7割を超えた。しかし、その内訳からは、厳しい現実が見えてくる。
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厚生労働省が2018年7月に発表した「国民生活基礎調査」によると、18歳未満の子どもを育てながら働く「仕事あり」の母親の割合は2017年に70.8%となり、初めて7割を超えた。仕事の状況別では、「非正規」が最多の37.0%、「正規」が24.7%、自営業など「その他」が9.1%だった。「仕事なし」は29.2%。年によって若干のぶれはあるものの、10年前の2007年と比べて「仕事あり」は10ポイント以上伸びており、ワーキングマザーは着実に増えていると言える。
調査は2017年6~7月に実施し、全国で無作為に抽出した約6万1000世帯に世帯や就業状況を尋ね、うち約4万6400世帯から有効回答を得た。
一番下の子(末子)の年齢別に母の就業状況をみると、0歳では「仕事なし」が57.6%と過半数を超えるが、年齢が上がるにつれて「仕事なし」の割合は減少する。その受け皿なのだろうか、末子の年齢が上がるにつれて「非正規」で働く母親の割合が増加していく。「正規」は、2歳の29.9%が最高で、0歳から17歳の全ての年齢層で20%台にとどまっている。
働く母親は増えているが、「正規」雇用への門戸は十分に開かれていないと言えそうだ。
バナー写真 : PIXTA