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拡張から収縮へと向かう東京 : 市部は減少、都心集中へ
[2018.08.29]

昭和から平成にかけて、東京都心部の会社に通う人のベッドタウンとして多摩地域では住宅開発が進み、人口が増加した。しかし、2045年の推計によると、同地域は人口が大きく減少する。

厚生労働省の国立社会保障・人口問題研究所がまとめた2045年の将来推計人口は、東京を除く46道府県で15年の人口を下回り、本格的な人口減社会の到来を印象づけた。唯一、15年比で増える東京でも地域差がくっきりする。

戦後、東京は地方からの流入人口を受け入れて人口増が続いている。都区部で収まりきらなくなると、同心円状に住宅開発が進み、東京の市部や隣接する県が東京のベッドタウンとして成長してきた。1985年を起点に2015年まで東京の人口の増加率をみると、23区が10.7%の伸びだったのに対して、多摩地域の市部(26市)は24.5%増と大きく成長しており、東京は西に向かって拡張した。

東京の人口の増減率(単位:%)

1985 → 2015 2015 → 2045
東京全域 14.5 0.7
23区 10.7 4.6
千代田区 ▲0.7 32.8
中央区 56.3 34.9
港区 22.0 34.4
足立区 8.7 ▲12.6
市部(26市) 24.5 ▲7.6
八王子市 36.7 ▲16.1
青梅市 28.0 ▲21.9
町田市 36.0 ▲10.3
多摩市 27.8 ▲16.6

東京都統計部、国立社会保障・人口問題研究所のデータを基に編集部作成。数字は期間内での変化率を示した。

45年の東京の推計人口は1360万7000人で、15年比0.7%増とほぼ横ばい。このうち多摩地域の市部は7.6%減の384万3000人と30万人以上の人口が減少する。八王子市や町田市など85年から2015年に30%以上人口が増加したエリアで、45年にかけては10%以上の人口が減少する。市部で人口が増加するのは、三鷹市や調布市など23区にごく近い5市のみ。対照的に、23区は4.6%増と人口増が続く。西側に拡張していった東京が、中心部へと収縮するイメージだ。

23区内でも増加率が高いのが千代田、中央、港の都心3区で、15年比30%超の増加が見込まれている。都内では、職場に近い都心部の住宅ニーズが高まっており、大規模なタワーマンション建設が相次いでいるが、今後も、そうした傾向が続きそうだ。一方で、荒川を隔てて千葉県寄りの江戸川区、葛飾区、足立区の3区は10%前後の人口減を見込んでおり、23区内でも、「より都心に近い」「より便利」を求めて人口が集中することになる。

バナー写真 : PIXTA

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