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風疹、首都圏で感染拡大:30~50代男性の皆さん、ワクチン接種を受けて!
[2018.09.21]

8月以降、首都圏を中心に風疹の報告数が急増している。国は、2020年度までの国内からの風疹排除を目指している。

国立感染症研究所のまとめによると、2018年の累積(9月9日まで)の風疹患者数が496人となり、17年通年の患者数の5倍に達した。8月以降、患者数が急激に増加し、第36週(9月3日~9日)だけで127人の報告があった。東京都、神奈川県、千葉県は特に患者数が多い。

患者の94%にあたる468人が成人で、男性401人、女性95人と圧倒的に男性が多い。男性の中では30~50代に集中している。

風疹ワクチンは、1977年8月~95年3月までの約18年間、中学生の女子のみを対象に学校での集団予防接種(1回)が行われていた。男児が風疹ワクチンの対象となったのは、95年の4月からで、この時点で中学を卒業していた79年4月1日よりも前に生まれた男性(2018年9月時点で39歳)の多くがワクチン接種を受けていない。

95年4月以降も、対象年齢が変更になったうえ、集団予防接種方式から医療機関などでの個別接種とされたため、漏れの無いようにワクチン接種が徹底されたわけではない。79年4月2日以降生まれでも、一定数の人がワクチン接種を受けていないとみられ、30代後半以上の男性の2割前後が抗体を持っていないという。その後、何度かの制度変更を経て、現在20代前半以下の人は幼児期に2回接種を受けているため、患者数は少ない。

風疹はせきや発熱などを伴うウイルス性の発疹。症状が重篤になることは少なく、本人すら気づかない場合もある。しかし、妊娠20週頃までの女性が風疹ウイルスに感染すると、胎児にも感染して、心臓病や難聴などの障害を持つ先天性風疹症候群の赤ちゃんが生まれる可能性がある。

感染症研究所は特に30~50代の男性で風疹にかかったことがなく、ワクチンを受けていない(記憶が定かではない)人は、パートナーや職場の同僚など身近にいる妊婦に感染させてしまうリスクを回避するために、早めにワクチンを打ってほしいと呼び掛けている。

政府は早期に先天性風疹症候群の発生をなくすとともに、東京五輪・パラリンピックが開催される20年度までに風疹を国内から排除することを目指している。ただ、30代以上男性のワクチン接種が進まなければ、来年以降も流行が続く可能性がある。抗体の有無を確認する検査や、ワクチン接種に補助が出るケースもあるが、自治体によって制度が異なり、徹底が図られていない。

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