Japan Data

ロボットの身体介護に8割以上が肯定的 : 人の手を煩わすのに心理的な負担

医療・健康 技術 社会

介護人材不足が深刻化する中、「ロボットによる身体介護でもいい」という肯定派が徐々に増えている。

少子高齢化が進み介護業界は担い手不足が深刻化している。そんな中、高齢者向け住宅事業を手掛けるオリックス・リビング(本社東京)が実施した調査で、8割以上の人がロボットによる身体介護を受けることに肯定的だった。

「ロボットによる介護を受けたい」13.1%、「ロボットが推奨されていれば受けても良い」71.2%の合計は84.3%。この設問を設定した2011年以降で肯定派の割合は最高となった。一方、「受けたくはない」は14.1%にとどまった。

ロボットによる身体介護に肯定的な人にその理由を聞いたところ「ロボットは気を遣わないから」51.3%、「本当は人の手が良いが、気を遣うから」27.2%で、人の手による介護に心理的な負担を感じている様子が透けて見える。

一方、ロボットによる身体介護を受けたくない理由として最も多い「人の手で介護されたいから」は、調査開始以来、初めて半数を下回った。

「介護される立場になった時に使いたいロボット」について聞いたところ、男性よりも女性の方が生活全般にロボットの支援を取り入れることに前向きだった。

介護される立場になったら、どんなロボットを使いたいですか?

男性 女性
コミュニケーションロボット 28.4 39.2
身体の動きをサポートする補助機器 68.2 64.7
掃除・選択等の日常生活支援ロボ 39.2 44.8
見守りセンサー 23.1 33.1
その他 1.5 0.8

オリックス・リビング「介護に関する意識調査」のデータを基に編集部作成

健康・医療 ロボット 介護 高齢化