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ニッポンドットコム「メディア塾」始まる
[2018.10.03]

第1回は「映像ドキュメンタリーとは何か」テーマに

若いメディア志望者に、現役のジャーナリストが講師となって講義し、受講者の進路決定などに役立ててもらう「メディア塾」(公益財団法人「ニッポンドットコム」主催)が、9月28日に始まった。第1回の講師は元NHKワシントン支局長の手嶋龍一氏で、大学生やフリーライターなどの受講者、聴講者12人とジャーナリズムについて、2時間余り熱心に語り合った。

手嶋氏はまず、今日のメディアについて「ネットの登場で誰もがメディアに参加できるようになり、ジャーナリズムの在り方が著しく変化した」と指摘。この日のテーマである「映像ドキュメンタリーとは何か」について、手嶋氏は自ら取材した9.11テロや、ブッシュ米大統領の戦争への決断、そして中央アジアで拘束したテロリストの容疑者を収容したカリブ海の「グアンタナモ米海軍収容基地」での実態を描いたドキュメンタリー番組について解説した。時間の節約のため、受講者は事前に番組のDVDを見て、参加した。

ドイツ在住で、この塾の受講のため帰国したブロガーの男性(33)は「手嶋さんの講義はテンポが速く、とても内容の濃いものでした。題材のドキュメンタリー番組で、事実を伝えることの難しさを説明してくれた。改めて、事実検証や中立性がジャーナリズムにとっていかに重要かを思い知らされた講義でした」と語った。

グアンタナモが示す「超大国の二面性」

フリーのライターの女性(33)は「手嶋さんととても近い距離で臨場感のあるお話を伺えて、深い学びを得ることができた」と述べた。講師に「なぜアメリカはグアンタナモ収容基地での統治が非人道的で不完全だったのか」と質問した。

手嶋氏の回答はこうだ。「アメリカは『丘の上に聳(そび)え立つ国』であり続けたが、一方で、アメリカ大陸に閉じこもり、ほかの世界に眼を向けようとしない、閉ざされた側面も持った国家でもあります。それゆえ、9.11テロのように自国の屋台骨を揺るがすような事件に遭遇すると、過剰で歪んだ愛国心が噴出し、グアンタナモのような現象が起きてしまうのでしょう。先進的な民主主義国とみられていた現代のアメリカでも、収容所内の統治の実態が、とうてい合衆国憲法の精神に沿わない事態が出てくると心得るべきでしょう。超大国アメリカとは、そうした二面性を持ち合わせている国なのだと思い定め、われわれも相対していくべきなのだと思います」

メディア塾は今後も半月ごとに、12月まで5回続く。今後のテーマは経済取材(10月9日)、戦争取材(10月23日)、検察特捜事件(11月9日)、昭和最後の日の皇室取材(11月30日)、雑誌ジャーナリズム(12月14日)。いずれも午後6時~8時まで。

受講対象者は30歳代前半まで。受講料は無料。会場は東京・虎ノ門の「ニッポンドットコム」オフィス。

応募先、問い合わせは、mediajuku@nippon.com

バナー写真:手嶋龍一氏を講師に迎えて開かれた第1回ニッポンドットコム「メディア塾」=2018年9月28日、東京・虎ノ門

  • [2018.10.03]
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