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国産ワイン、ラベルに変化=「地名」厳格化控え-名称変更、表示を工夫・山形など
[2018.01.22]

国産ワインの評価が高まる中、地名を冠したワインの一部がラベルの表示を変更している。消費者の誤解を防ぐため、国が今秋から表示基準を厳格化する影響で、長く親しまれた商品名を変えるワイナリー(醸造所)も出てきた。

樹氷やスキー場で有名な蔵王。裾野にある山形県上山市のタケダワイナリーは、主力商品「蔵王スター」の名称を2017年収穫分から「タケダワイナリー・ルージュ」などに変更する。18年10月30日から適用される国税庁の基準で、地名を表示するにはその土地で採れたブドウを85%以上使うことが条件になるためだ。

蔵王スターの白ワインとロゼは基準を満たすが、赤ワインには地元産ブドウのほか、少し離れた天童市産が多く使われている。ブドウ農家を代えることもできたが、約100年続く農家との関係を重視し、ラベルの変更を決めた。岸平典子社長(51)は「消費者は産地がはっきり分かるようになる。いい機会だと前向きに捉えている」と話す。

ラベル変更を最小限にとどめようと工夫するワイナリーもある。同県朝日町の朝日町ワインは社名と同じ商品が売れ筋だが、白ワインは町外の県産ブドウを使っているため、昨年9月からラベルに有限会社を示す「(有)」を加えた。商品名ではなく社名を表示することで国税庁の許可を得た。近衛秀敏工場長(56)は「商品名を変えて売り上げが下がったことがある。できるだけ見た目を同じようにした」と説明する。

「甲州ワイン」で知られ、ワイナリーが約80社ある山梨県。県ワイン酒造組合は県内への影響は少ないとみる。「甲州」は表示が認められたブドウの品種名で、産地は同県甲州市に限定されないためだ。

ワイナリーの地名も表示が認められる。北海道小樽市の北海道ワインが販売する「おたるナイヤガラ」。原料は主に市外の道産ブドウだが、市内で醸造しているため、17年春に「おたる醸造ナイヤガラ」に変更した。

日本ワイナリー協会(東京)の窪野実事務局長(64)は「外国では特定の地域で採れたものが『ボルドー』『ブルゴーニュ』のように地名で流通している。基準の厳格化は産地を守ることにつながる」と理解を示した。

[Copyright The Jiji Press, Ltd.]

  • [2018.01.22]
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