滋賀「海津大崎」:琵琶湖北岸を薄紅色に飾る約4キロの桜並木

滋賀県琵琶湖の景勝地として知られる「海津大崎(かいづおおさき)」。春には約4キロにわたる桜のトンネルができ、人気の花見スポットになる。近くにある桜名所「奥びわ湖パークウェイ」と「余呉湖」とともに紹介。

岩礁で知られる景勝地の遅咲きの桜並木

琵琶湖北西部にある滋賀県高島市マキノ町。その南東部にある海津大崎は、「暁霧・海津大崎の岩礁」として琵琶湖八景の一つに選定されている景勝地だ。春になると、湖岸を走る県道557号線沿いに、800本のソメイヨシノが約4キロにわたって咲き誇る。例年4月上旬から中旬にかけて見頃を迎えることから、関西では少し遅咲きの桜名所として知られ、他県からも多くの花見客が押し寄せる。

湖岸にピンクの帯ができる春の梅津大崎
湖岸にピンクの帯ができる春の海津大崎

空と湖面の青色を背景にすると桜の薄紅色が映える
空と湖面の青色を背景にすると桜の薄紅色が映える

昭和の初め、道路工事の作業員が自費で桜の苗を植えたのが、桜並木が生まれたきっかけだという。その桜が咲き始めると、村の青年団も植樹を手伝うようになり、それが並木道の原形となった。1936(昭和11)年に大崎トンネルが完成すると、それを記念して海津村(現マキノ町)がさらにソメイヨシノを植樹したことで、長大な桜並木が完成した。その後は地元の人々によって保全され、1990(平成2)には「日本さくら名所100選」に選ばれている。

海津大崎の桜は、琵琶湖の水の青さを背景に美しく咲く。シーズンには花見船も多数出るので、愛らしく咲く花と荒々しい岩礁とのコントラストを湖上から楽しむのもおすすめだ。

梅津大崎の名物・岩礁と桜の共演。その右奥には竹生島も見える
海津大崎の名物・岩礁と桜の共演。その右奥には竹生島も見える

海津漁港や二本松、高木浜などから、花見船が運航している
海津漁港や二本松、高木浜などから、花見船が運航している

余呉川堤の桜や賤ヶ岳からの景観も見逃せない

海津大崎で花見をするなら、近くにある他の桜名所も訪れたい。557号線を東に進むと、西浅井町大浦から岩隈までを結ぶ約19キロの「奥びわ湖パークウェイ」がある。その沿道には3000本もの桜が植えられ、春には人気のドライブコースとなっている。

奥びわ湖パークウェイの桜は、樹齢20~25年と海津大崎より若い
奥びわ湖パークウェイの桜は、樹齢20~25年と海津大崎より若い

さらに北東にある余呉湖も桜の名所だ。湖の周辺にはさまざまな桜が植えられており、オオシマザクラは4月下旬、八重桜は5月上旬が見頃。導水路沿いの「余呉川堤の桜」では、同じ時期に咲く菜の花との競演も楽しめる。また、余呉湖の近くには、山頂からの景観が素晴らしい賤ヶ岳がある。「新雪・賤ヶ岳の大観」として琵琶湖八景に登録されている場所なので、ぜひ足を延ばしてみてほしい。

余呉湖では菜の花と桜の美しいコントラストを楽しめる
余呉湖では菜の花と桜の美しいコントラストを楽しめる

賤ヶ岳古戦場からの奥琵琶湖の眺望
賤ヶ岳古戦場からの奥琵琶湖の眺望

●アクセス
「京都」駅からJR湖西線新快速で「マキノ」駅まで約70分。マキノ駅から大崎並木口まで徒歩30分。大崎並木口から大崎寺まで徒歩30分

※開花時期には、マキノ駅前から大崎並木口間までシャトルバスが運行
※海津大崎の桜並木沿いでは、満開時の週末に交通規制が行われる。車で行く場合は、事前に情報を確認すること

取材・文・写真=黒岩 正和
(バナー写真=海津大崎の桜越しに見る花見船と竹生島)

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