観光

2018/4/13

奈良 吉野山:3万本の桜が織りなす世界遺産の絶景

・3万本の桜が満開になる様は、息を飲む雄大さ
・世界遺産・吉水神社からは「一目千本」と言われる光景が見られる
・標高差があるので長期間花見が楽しめる

平安時代から知られる日本随一の桜名所

奈良県中央部にある吉野山は自然が豊かな場所で、修験道の聖地、銘木の産地などとして知られている。2004年には「紀伊山地の霊場と参詣道」の構成資産としてユネスコの世界文化遺産に登録された。桜の名所としての歴史も長く、平安時代に編さんされた「古今和歌集」(10世紀初頭)には吉野の桜を詠(うた)った和歌が数首収められている。

シロヤマザクラを中心にした約200種3万本の桜が咲き誇る

吉野山の桜は「一目千本」と称される。世界遺産・吉水神社からの景観によって生まれた言葉だが、この山には約3万本もの桜の木が群生しており、視界に1000本の桜がとらえられるほどのぜいたくな風景が見られるという意味だ。そのため、近鉄吉野線「吉野駅」近くにある標高が低い地域から山の奥に至るまでは、「下千本」「中千本」「上千本」「奥千本」と呼ばれている。麓から山頂に向けて開花するため、花見期間が長いのも吉野山の魅力だ。

「一目千本」と称された吉水神社からの景観は、絶好の写真スポット

昭憲皇太后が桜をめでた「お野立ち跡」

下千本駐車場(吉野山観光駐車場)近くには、通称「お野立ち跡」と呼ばれる展望台がある。正式名称は「昭憲皇太后・御野立跡」と言い、この場所から明治天皇の皇后であった昭憲皇太后が桜をご覧になったことから名付けられた。ベンチも備えられているので、休憩にも最適の場所だ。

昭憲皇太后・御野立跡

下千本から見た桜

下千本にある無料休憩所

中千本には世界遺産に登録され、「一目千本」の由来となった絶景が見られる吉水神社がある。神社付近からは、中千本と上千本の桜を見渡すことができ、桜が山全体を覆いつくす壮大な景色が楽しめる。

世界遺産・吉水神社からの眺望は、「一目千本」を体感できる

大阪との県境まで一望できる抜群の大パノラマ

上千本の花矢倉展望台近辺は、吉野山の中でも特に眺めの良いスポット。奈良と大阪の県境となる金剛山までが一望できる。眼下に広がる桜を見渡すには、勾配が急な獅子尾坂を上る必要があるが、疲れを忘れさせてくれる絶景だ。奥千本は、金峯神社や西行法師が住んでいたとされる「西行庵(あん)」があるパワースポットで、周辺には数十本のヤマザクラが植えられている。

標高600メートルの花矢倉展望台近辺からの景観

吉野山のお土産には、「山桜ようかん」がおすすめ。3層になっていて、上部は桜花の風味を閉じ込めた寒天、真ん中は上質の吉野くずを敷き詰め、最下層には小豆と抹茶、桜(葉入り)3種類を混ぜたあんを流し込んでいる。一つ一つ手作りで、味わいは絶品。

見た目にも美しい桜ようかん

吉野山

  • 住所:奈良県吉野郡吉野町吉野山
  • アクセス:近鉄特急にて「京都駅」から「吉野駅」まで約1時間40分、「大阪阿倍野橋駅」から「吉野駅」まで約1時間15分。
  • 公式ホームページ:吉野山観光協会
  • 多言語対応:HP…タイ語、韓国語、中国語(簡体字・繁体字)

 写真・文=黒岩 正和(96BOX

(バナー写真:吉水神社からの眺望)