「平安神宮」の桜をめでて古き都をしのぶ:京都・桜の名所巡り

京都三大祭りの一つ「時代祭」で知られる平安神宮(左京区)。平安京を再現した広大な境内を、春には神苑(しんえん)のヤエベニシダレザクラや大極殿(だいごくでん)前の左近(さこん)の桜が華やかに彩り、人気の桜名所となる。

大極殿前で咲き誇る左近の桜

平安遷都1100年を記念して、1895(明治28)年に創建された平安神宮。平安京の中枢であった正庁・朝堂院を8分の5の規模で復元し、桓武天皇と孝明天皇を祀(まつ)っている。

平安神宮のヤエベニシダレザクラ。ソメイヨシノなども植えられており、見頃は4月上旬から中旬となる
平安神宮のヤエベニシダレザクラ。ソメイヨシノなども植えられており、見頃は4月上旬から中旬となる

正門となる応天門を抜けると、広い境内の奥に見えるが大極殿(だいこくでん)である。天皇が国家行事を執行した正殿で、その前方右側に高名な「左近の桜」がたたずむ。大極殿から見ると左側となり、天皇を守る近衛兵が並んでいた辺りにあったことから命名されたという。春になると薄紅色の花が朱と緑の鮮やかな社殿を飾り、平安貴族の典雅な生活をしのばせてくれる。

大極殿前で凛(りん)とたたずむ左近の桜
大極殿前で凛(りん)とたたずむ左近の桜

春の神苑を彩るヤエベニシダレザクラ

社殿を取り囲むのは、約1万坪という広大な池泉回遊式庭園「神苑」。国の名勝に指定され、四季折々の美しい風景を見せることで知られ、春には約20種300本の桜が花を咲かせる。

神苑の桜の代表格、ヤエベニシダレザクラは約150本植えられている
神苑の桜の代表格、ヤエベニシダレザクラは約150本植えられている

西の回廊から神苑に入ると、南神苑のあでやかなヤエベニシダレザクラが出迎える。園内をゆったりと散策すれば、壮麗な白虎楼と桜の共演や西神苑の白虎池に映る桜が楽しめる。必見なのは、東神苑にある栖鳳(せいほう)池に架かる泰平閣(たいへいかく)。桜越しに眺める姿は趣深く、橋殿内からは東神苑の美しい景色を一望できる。

神苑の拝観料は600円(子ども300円)。桜の季節には「観桜茶会」やコンサート、桜みくじの授与などが行われるので、公式ホームページなどを確認後に花見に出向いてほしい。

神苑の入り口となる、国の重要文化財・白虎楼を桜の花が飾る
神苑の入り口となる、国の重要文化財・白虎楼を桜の花が飾る

ヤエベニシダレザクラが作る天蓋(てんがい)の下をくぐり抜ける
ヤエベニシダレザクラが作る天蓋(てんがい)の下をくぐり抜ける

泰平閣を背景に咲く桜をめでる
泰平閣を背景に咲く桜をめでる

泰平閣内部から、栖鳳池と桜が咲く東神苑を眺める
泰平閣内部から、栖鳳池と桜が咲く東神苑を眺める

●アクセス
京都市営地下鉄「東山」駅から徒歩10分
京都市バス5系統、洛バス100号・110号系統の「岡崎公園美術館平安神宮前」から徒歩すぐ

取材・文=藤井 和幸(96BOX)
写真=黒岩 正和、藤井 和幸(96BOX)
(バナー写真:平安神宮の左近の桜と大極殿)

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