津軽に伝わる作庭様式を今に伝える「盛美園」:青森の観光スポット(2)

盛美園(せいびえん)

盛美館の内部。1階は和風

津軽地方では大石武学流と呼ばれる独特の作庭様式が伝えられており、その典型とされるのが国指定名勝の盛美園だ。1902(明治35)年に完成した、約1.2ヘクタールもある池泉廻遊(ちせんかいゆう)式の庭園である。大きく刈り込んだイチイの木は、天地を創造した神々をかたどっているという。津軽平野と遠山を借景として、庭石をきめ細かく配置した名園だ。 

盛美園の一角にあるのは、庭園を眺めるために建てられた盛美館。1階が純和風、2階が洋風という和洋折衷の建物で、庭園と融合した独特の美しさを持ち、鹿鳴館(ろくめいかん)時代の面影をしのばせている。

スタジオジブリのアニメ『借りぐらしのアリエッティ』に登場する庭園や屋敷は盛美園をモデルにしたと言われる。

●交通アクセス
「弘南バス弘前バスターミナル」より弘南バス尾上線乗車(所要時間約30分)、「盛美園前」下車。

編集協力:青森県観光情報サイト「アプティネット 」
(バナー写真:国指定名勝の盛美園と和洋折衷の盛美館)

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