訪日観光客に教えたいコンビニエンスストア活用術[飲み物編]

日本で飲み物を手に入れるなら、コンビニエンスストアを探すのが一番。水やお茶、ジュースは種類が豊富で、アルコール飲料を販売する店も多い。最近は、本格的な入れたてコーヒーが定番商品となり、カフェ代わりにコンビニを利用する人も増えている。三大コンビニチェーンの飲み物販売状況や、入れたてコーヒーの購入方法などを紹介したい。

専門店レベルの本格コーヒーが楽しめる

24時間稼働する自動販売機の設置数が多いことで知られる日本。水分補給が世界で最も容易な国といえる。しかし、近年は自動販売機が減少傾向にある。その最大の理由は、ライバルであるコンビニの豊富なラインアップだ。

ミネラルウオーターやお茶、ジュースなど、ペットボトルを中心に多種多様な冷たいドリンクが冷蔵庫に並ぶ。温かいドリンクコーナーもあり、缶コーヒーとお茶を中心に、ホットレモンやおしるこなども販売されている。

冷蔵庫には多彩な商品が並び、ビールやサワーを販売する店もある

そして、ここ数年で、日本のコンビニの定番商品となったのが本格入れたてコーヒーだ。専門店の味と遜色のないコーヒーが安く手軽に飲めると大ヒット。来店者が増えたことでコンビニ全体の売り上げ増にもつながっているという。

セブン - イレブンの「セブンカフェ」は100%アラビカ豆にこだわり、トリプル焙煎(ばいせん)法を使用することで深いコクを引き出す本格派。2017年度の販売総数は10億杯を突破した。「セブンカフェ」とファミリーマートの「ファミマカフェ (FAMIMA CAFÉ)」では、レジで専用カップを購入するセルフ式となっているが作り方は簡単。まだ飲んだことがない人や訪日観光客にも是非味わってみてほしいので、写真で紹介したい。

①レジで専用カップを購入する。アイス用の氷入りカップは冷凍庫の中にある

②専用の機械にセットし、該当するサイズのスイッチをオン

③抽出されたら取り出し、備え付けの棚にあるミルクや砂糖を好みで入れ、ふたをして完成

「ファミマカフェ」では、定番のカフェフラッペをはじめ、季節のフルーツの魅力を凝縮したフラッペが若い女性を中心に人気だ。

定番のカフェフラッペ

季節のフルーツを使用した多彩なフラッペ

ローソンの「マチカフェ」は、オーダー方式。注文ごとに1杯ずつスタッフが入れてくれる。生乳100%を使用したホットミルクは、中国人観光客に人気が高いという。販売店舗は限定だが、京都の老舗「辻利一本店」の宇治抹茶に玉露を加えた「抹茶ラテ」は、まさに日本ならではの味わい。ぜひ試してほしい。

ローソンの「マチカフェ」では、店員が入れてくれる

ホットとアイスが用意される店舗限定の「抹茶ラテ」

入れたてコーヒーの人気に伴って、イートインスペースを設ける店舗も増えているので、喫茶店代わりに利用してみては。

快適なイートインスペース 写真提供:ローソン

アルコール飲料が24時間購入できる

ソフトドリンクに加えて、アルコールが豊富にそろうコンビニも多い。24時間いつでも購入できる上に、日本の四大メーカーのビールから、アルコール度数の強いサワー、飲みきりサイズの日本酒、焼酎や梅酒といった「和酒」がズラリ。

「菊正宗」や「鬼ころし」など、ストローで飲むパック日本酒は古くから人気のロングセラー商品

和酒だけでなく、「ジャックダニエル」や「メーカーズマーク」などの定番のウイスキーやバーボンも並び、「母国より安い」と驚く欧米人も少なくない。ワインを豊富に取りそろえている店舗もある。

日本で飲酒が認められるのは20歳から。購入の際は、レジのディスプレーに年齢認証画面が自動で表示されるので、ボタン部分をタッチする必要がある。身分証明書の提示を求められる場合もあるので、パスポートの携帯をおすすめする。

ジャパニーズウイスキーからバーボンまで、洋酒も豊富

多彩なワインには、生産地や味の特徴などが書かれたポップが付いている

レジの年齢確認画面。ボタン部分をタッチしよう

取材・文=藤谷 良介
写真=上樂 博之
(バナー写真=コンビニのレジには、まるでカフェのようなメニューが飾られている)

 

観光 日本酒 スイーツ コンビニエンスストア コンビニ 飲料