札幌の秋を彩るイチョウ並木:北大金葉祭でライトアップ

映像

・歴史と自然に恵まれた北海道大学は札幌観光で必見
・キャンパス内にある380メートルのイチョウ並木は札幌有数の紅葉スポット
・毎年10月末頃に開催される金葉祭(こんようさい)ではイチョウ並木をライトアップ

都市と自然が融合する街、札幌。それを象徴するのが、中心部のオフィス街に東西1.5キロメートルにわたって広がる大通公園だ。1871(明治4)年に北の官庁街と南の商業・住宅エリアを分ける火防線として整備された空間だが、1875年頃からは花壇が作られ、農業仮博覧会が開催されるなどして多目的利用されるようになる。今では、札幌市民にとってなくてはならないオアシスであり、多くの観光客が訪れる札幌の顔だ。

冬には「さっぽろ雪まつり」の中心会場となる大通公園

大通公園の東端には札幌のランドマーク的な存在であるテレビ塔が立ち、公園と札幌駅との間に時計台や赤れんが庁舎として親しまれる北海道庁旧本庁舎など今も開拓時代の記憶をとどめる歴史的な建造物が遺(のこ)されている。大通公園の南側は東京以北の最大の歓楽街とうたわれる「すすきの」エリアだ。札幌の観光スポットは札幌駅の南口側に集中しているように思えるが…北口側にもぜひ、訪れてほしい場所がある。

大通公園の東端にある「さっぽろテレビ塔」と紅葉

時計台の正式名称は「旧札幌農学校演武場」。札幌農学校は北海道大学の前身である

赤れんが庁舎という呼び名で親しまれる北海道庁旧本庁舎

自然豊かな北大の紅葉名所「イチョウ並木」

札幌駅北口から西5丁目通りを北にまっすぐ進んで78分、北海道大学(通称・北大)札幌キャンパスの正門がある。北大は北海道の近代史と切ってもきれない存在だ。明治政府は、ロシアによる侵攻からの防衛と、日本の近代化を進めるエンジンとなる資源開発のために北海道の開拓に乗り出した。それを推進する人材の育成を目的として設立されたのが札幌農学校であり、後の北海道大学である。

広大なキャンパスには、農学校初代教頭のクラーク博士の指導で整備された農場の建物をはじめ、国の重要文化財に指定される歴史的建造物が点在。小川が流れ、樹齢100年を超える木々の林や並木があちこちにあり、まるで都市公園のようだ。

北海道の厳しい冬が訪れる前の10月末から11月初旬にかけて、北13条通りから続くイチョウ並木は、札幌でも有数の紅葉スポットとして、学生だけでなく、地元の人たちや観光客にも人気だ。大学も公式ウェブサイトでイチョウ並木が黄色く染まっていく写真を毎日更新している。長さ380メートル、道路の両側に70本のイチョウが植えられていて、その下を歩くと、黄金色のトンネルをくぐりぬけていくようだ。

厳しい冬が訪れる前に、色鮮やかな世界を楽しむ人々

哀愁を感じさせる落ち葉と華やかな紅葉のコントラスト

イチョウの落ち葉で歩道も黄色く染まる

2日間限定の幻想的なライトアップ

2012年からは、最も黄金色が鮮やかになる週末2日間に学生有志が「金葉祭」というイベントを開催している。実行委員会による豚汁やお汁粉の振る舞いや、午後6時から9時までのイチョウのライトアップが人気だ。

2018年の金葉祭は10月最後の週末にあたる27-28日の2日間に渡って開催された。雨まじりの悪天候の中、多くの人が札幌の秋を満喫しようとイチョウ並木を訪れた。今年からは、一部の区間でLED投光器を使ったレインボーカラーのライトアップも実施。幻想的な光景に、見物客たちからは歓声が上がった。

学生有志のイベントらしく、手作り感あふれる看板が見物客を迎える

並木道も美しいが、イチョウの葉を1枚1枚ゆっくりと眺めるのも楽しい

先まで続く黄金色のトンネル

水たまりに映る金色のイチョウとカップルの姿

輝くイチョウ並木を写真に収めようと多くの人がスマホをかざす

今年初めて行われたフルカラーライトアップ。幻想的に輝くイチョウの葉に見物客からはため息が漏れた

●交通アクセス 

北大イチョウ並木

  • JR「札幌駅」北口から北海道大学正門まで徒歩7分。正門からイチョウ並木までさらに7分程度
  • 地下鉄南北線の北12条駅(「さっぽろ駅」から1駅)からイチョウ並木まで徒歩4

写真、動画撮影=前田明裕
(バナー写真:ライトアップされた北大イチョウ並木)

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