エヴァやセーラームーンの世界の住人になれる！：有明「スモールワールズTOKYO」

ゆりかもめ線「有明テニスの森」駅から徒歩約3分、有明物流センター内にある「スモールワールズTOKYO」。世界の町並みや人気アニメの世界を、80分の1で再現した世界最大級の屋内型ミニチュアテーマパークだ。新型コロナウイルス流行の影響でオープンが1カ月遅れたが、約2000万円を投じて感染対策を施し、2020年6月11日から始動する。館内は写真や動画の撮影が可能なため、インスタ映えスポットとして人気を呼びそうだ。

スモールワールズTOKYOのエントランス

音響や照明など屋内型の利点をフル活用

エントランスからタイムトンネル風の通路を抜けると、ミニチュアの世界が広がっている。最初の「宇宙センターエリア」で、ジェット噴射と爆音にいきなり驚く。1970年代のロケット基地と未来の宇宙センターが同じ空間に存在し、アポロ計画などで使用されたロケット「サターンV」の発射シーンを再現しているのだ。

スモールワールズのミニチュアは単に精巧なだけでなく、「動く」ことと3Dサウンドが大きな特徴だ。臨場感たっぷりのカウントダウンや発射の爆音が前後左右から響きわたり、炎と煙を噴出しながらロケットが飛び立つ。

月面着陸に成功したアポロ11号を宇宙へと運んだサターンV

その先にあるのは、「世界の町エリア」と「美少女戦士セーラームーンエリア」。ここでも教会でダンスをしたり、汽車やロープウエー、車が走り回ったりと、動く演出がふんだんに仕掛けられている。

「世界の街エリア」は、20世紀のアジアと欧州をモチーフとした架空の5つの国。館内は30分で1日が経過するように照明で昼と夜を作り出しており、香港と上海をミックスした町並みでは、日が暮れるとなまめかしいネオンが輝く。随所に設置してあるボタンを押せば、自転車やドラゴンを動かすこともできるので参加型の楽しさも味わえる。

ファンタジーな「世界の街エリア」には、ドラゴンなど空想上の生き物も暮らしている

夜になるとネオンが輝く中国風の町並み

「美少女戦士セーラームーンエリア」では、漫画の舞台となった90年代の麻布十番の町並みが広がる奥に、30世紀の都「クリスタル・トーキョー」が共存する。細部にこだわった商店街には、今はもう無い飲食店の外観や看板まで復活しているので、懐かしく感じる人もいるだろう。

80分の1のスケールのため、人間のフィギュアは2センチ程度。巨大なミニチュアの中、たくさんの住民と一緒にセーラー戦士たちも暮らしているので、探すことに夢中になって時間を忘れてしまう。

麻布十番の町並みの奥には東京タワーが見える。手前中央が主人公・月野うさぎの家だ　©Naoko Takeuchi

定期的に屋根が開くうさぎちゃんの家は、家具や壁紙まで忠実に再現してある　©Naoko Takeuchi

町に馴染んでいるセーラー戦士を全て探し出すのは至難の業！　©Naoko Takeuchi

ミニチュアの世界の住民権が得られる参加型

「関西国際空港エリア」では、滑走路の様子はもちろん、発着ロビーや手荷物受取所などの細部までしっかりと作り込まれている。空港のラウンジさながらの休憩スペースが併設してあり、ミニチュアの離着陸を眺めながらくつろげば、航空機ファンには至福の時だろう。

オフィシャルパートナーの日本航空と関西エアポートの協力で実現したリアルな世界

そして、目玉となるのが世界的な人気アニメ『エヴァンゲリオン』の世界だ。「格納庫エリア」では、初号機、零号機、2号機の発進シーンを再現。アニメで主人公の碇シンジたちが暮らす「第3新東京市エリア」は、モチーフとなった箱根のパノラマが広がるだけでなく、謎の生命体・使徒の襲来に備えて高層ビル群が地下へと格納される。

3体のエヴァンゲリオンが次々と射出される格納庫エリア　©khara

巨大都市・第3新東京市が地下に沈むシーンは圧巻　©khara

スモールワールズ最大の売りは、ミニチュアの世界に住むことができること。好きなエリアの住民権を購入すれば、3Dスキャナーで読み込んだデータで作る自分そっくりのフィギュアを、希望の場所に設置してもらえる。

「エヴァンゲリオン 格納庫エリア」用には、NERV（ネルフ）隊員の衣装も準備してあるので、それを着用してスキャンすれば、シンジや綾波レイの出動を仲間として見守ることができるのだ。フィギュアが設置されるのは約2週間後になるが、住民権には年間パスポートと家族や友人用の1日券が付いているので、再訪して写真撮影などが楽しめる。スモールワールズは今後、沖縄や海外でも展開する予定。

フィギュア設置の様子。3Dスキャンによって衣装やポーズも再現されるので、いろいろ準備してから出掛けよう　画像提供：SMALL WORLDS

シンジと葛城ミサトが金時山から第3新東京市を眺める名シーン。同じ空間に自分のフィギュアを置けるのは、エヴァ・ファンにとって夢のようだろう　©khara

スモールワールズTOKYO

• 住所：東京都江東区有明1-3-33 有明物流センター
• 営業時間：午前9時30分～午後8時（最終入場は30分前）
• 入場料：大人2700円、中人1900円、小人1500円
• 住民権付きフィギュアプログラム：セーラームーンエリア・エヴァンゲリオンエリア＝大人1万9800円、高校生以下1万7600円、その他のエリア＝大人1万2630円、高校生以下1万760円
• アクセス：ゆりかもめ「有明テニスの森」駅から徒歩3分、りんかい線「国際展示場」駅から徒歩11分

取材・文・写真＝ニッポンドットコム編集部
（バナー写真：格納庫エリアに並ぶエヴァンゲリオン　©khara）