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訪日消費額の伸び鈍化、8兆円の目標まで進捗率56%:1人当たり消費額は豪州、スペインが上位

経済・ビジネス

中国人観光客による爆買いブームが去った後は、訪日客の消費の伸びがやや鈍化している。

2018年の訪日外国人が日本で消費した額は4兆円5064億円(速報)となり、過去最高額を更新した。ただ、政府が2020年を目標としている「訪日客消費額8兆円」に対しての進捗率は56%にとどまっている。訪日客1人あたり消費額は15万2594円だった。中国からの観光客の「爆買い」が話題になった2015年は1人当たり消費額が17万6000円だったが、爆買いブームが去り、3年連続のマイナスだ。

消費額の構成比は買い物代が34.7%と最も多く、宿泊費29.3%、飲食費21.7%と続いた。

国・地域別の消費額を見ると、中国が1兆5370億円と全体の3分の1超を占め、これに韓国、台湾、香港が続く。東アジアの4カ国・地域だけで全体の67%となる。アジア地域以外では米国のボリュームが大きい。

1人あたりの消費額を国・地域別でみると、中国が22万3640円で4位に入ったものの、全体の傾向としては、欧米豪の消費額が多く、アジア地域は少ない。これは、遠い地域からの旅客は平均宿泊日数が多いこととも関係する。政府は、今後、欧米豪地域からの旅客誘致に一段と力を入れる方針だ。

国・地域 1人あたり消費額(円)
オーストラリア 242,050
スペイン 236,996
イタリア 224,268
中国 223,640
英国 219,725
米国 191,352
韓国 77,559
台湾 128,069
香港 154,460

1人あたり消費額上位5位は緑でハイライトした。
観光庁のデータを基に編集部作成

バナー写真 : PIXTA

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